ミオシンフィラメントが存在するのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2・5番のうち2つ(いずれの組合せも正解)
解説
【公式の取扱い】2つを選ぶ形式で、公式の正答表では「1と2」・「1と5」・「2と5」のいずれの組合せも正解とされています。 筋収縮の基本単位であるサルコメア(筋節)は、A帯、I帯、H帯、M線、Z帯などの区分から成り立っています。ミオシンフィラメントはサルコメアの中央部に位置する太いフィラメントであり、A帯全体とその中央部であるH帯に存在します。I帯はアクチンフィラメントのみで構成され、Z帯はアクチンフィラメントの終端が結合する構造です。筋節はサルコメア全体のことであり、その中にミオシンフィラメントが含まれるため、選択肢1, 2, 5が正解となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。A帯は、サルコメアの中央部分を指し、主にミオシンフィラメントとその一部に重なるアクチンフィラメントによって構成されます。したがって、ミオシンフィラメントはA帯に存在します。
- 2. 正解。H帯はA帯の中央部分に位置し、静止時にはアクチンフィラメントと重ならない純粋なミオシンフィラメントのみから構成されます。よって、ミオシンフィラメントはH帯に存在します。
- 3. I帯はアクチンフィラメントのみで構成されており、ミオシンフィラメントは存在しません。正しくは:I帯はアクチンフィラメントのみが存在する部位です。選びやすい理由:筋収縮に関わる帯の一つであるため、ミオシンも関与していると誤解しやすいかもしれません。混同注意:A帯、H帯、I帯のそれぞれのフィラメント構成を混同しやすいです。
- 4. Z帯はサルコメアの境界を形成し、アクチンフィラメントの正端が結合する構造体です。ミオシンフィラメントは存在しません。正しくは:Z帯はアクチンフィラメントが結合する境界線であり、ミオシンフィラメントは存在しません。選びやすい理由:Z帯は筋節の構造上重要な要素であるため、主要な筋タンパクであるミオシンが存在すると誤解する可能性があります。混同注意:Z帯はサルコメアの構造的区分であり、フィラメントそのものではないことを混同しやすいです。
- 5. 正解。筋節(サルコメア)は、筋原線維の構造的・機能的単位であり、Z帯からZ帯までの区間を指します。ミオシンフィラメントはA帯とH帯に存在するため、筋節全体としてもミオシンフィラメントが存在すると言えます。
国試ポイント
筋の微細構造、特にサルコメアの各帯(A帯、I帯、H帯、Z帯など)の構成要素(ミオシンフィラメント、アクチンフィラメントの有無)と、それらの関係性を正確に理解しているかを問う問題です。基本的な解剖生理学の知識が求められます。2つ選べ形式であるため、部分的な知識ではなく全体像の理解が重要です。
混同注意
A帯とI帯、H帯とI帯の構成フィラメントを混同しやすいです。また、筋節全体と、その中の特定の帯の区別も曖昧になりがちです。特にH帯はA帯の一部であり、ミオシンフィラメントのみで構成される点、Z帯はフィラメントではない構造物である点を注意深く学習する必要があります。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、各帯に存在するフィラメントの種類(アクチン、ミオシン)だけでなく、その重なり具合や筋収縮時の変化(H帯、I帯の短縮など)についても問われる可能性が高いです。また、アクチンフィラメントやそれ以外の筋タンパク(トロポニン、トロポミオシン、チチンなど)の存在部位や機能についても問われるかもしれません。
関連知識
サルコメアの構造(A帯、I帯、H帯、Z帯、M線)、アクチンフィラメントの構成(アクチン、トロポニン、トロポミオシン)、滑り説(スライディング・フィラメント説)、筋収縮のメカニズム(Ca2+、ATP、クロスブリッジ形成)など。これらの知識は相互に関連しており、一連の流れとして理解することが重要です。