同一の臓器から分泌されるホルモンの組合せで誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
カルシトニンは甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から分泌され、血中カルシウム濃度を低下させる作用があります。一方、パラトルモン(副甲状腺ホルモン)は副甲状腺から分泌され、血中カルシウム濃度を上昇させる作用があります。これらはカルシウム代謝において拮抗する作用を持つものの、分泌される臓器が異なります。
選択肢ごとの解説
- 1. これらのホルモンはどちらも副腎皮質から分泌されます。選びやすい理由:副腎皮質ホルモンは種類が多いので、一見異なる臓器からの分泌に見えるかもしれませんが、これらは全て副腎皮質で生成されます。混同注意:副腎皮質の内分泌機能と副腎髄質の内分泌機能(アドレナリン、ノルアドレナリン)を混同する可能性があります。
- 2. これらのホルモンはどちらも膵臓のランゲルハンス島から分泌されます。インスリンはβ細胞、グルカゴンはα細胞由来です。選びやすい理由:血糖値を調節する拮抗する作用を持つため、異なる臓器から分泌されると誤解する可能性があります。混同注意:インスリンとグルカゴンは血糖調節において拮抗する作用を持つため、異なる器官から分泌されると誤認する可能性があります。
- 3. これらのホルモンはどちらも腎臓から分泌されます。エリスロポエチンは貧血時に赤血球産生を促進し、レニンは血圧調節に関与します。選びやすい理由:エリスロポエチンは血液関連、レニンは血圧関連と機能が異なるため、別の臓器から分泌されると誤解するかもしれません。混同注意:これらのホルモンの機能が異なるため、腎臓以外の臓器から分泌されると誤認する可能性があります。
- 4. これらのホルモンはどちらも視床下部で産生され、下垂体後葉から分泌されます。選びやすい理由:下垂体後葉から分泌されるという共通点があるため、正しくない組み合わせであると見誤るかもしれません。混同注意:オキシトシン(子宮収縮、射乳)とバソプレシン(抗利尿、血管収縮)は機能が異なるため、異なる部位で産生・分泌されると誤解する可能性がありますが、どちらも下垂体後葉から分泌されます。
- 5. 正解。カルシトニンは甲状腺から分泌されますが、パラトルモンは副甲状腺(上皮小体)から分泌されます。これらは異なる臓器です。正しくは:カルシトニンは甲状腺、パラトルモンは副甲状腺。選びやすい理由:どちらもカルシウム代謝に関わるホルモンであるため、同じ臓器から分泌されると誤解しやすいです。混同注意:カルシウム濃度を調節するという共通の機能を持つため、同じ臓器から分泌されると混同しやすいですが、それぞれ甲状腺と副甲状腺と分泌臓器が異なります。
国試ポイント
本問題は、主要なホルモンとその分泌臓器の正確な知識を問うものです。特に、機能が似ているが分泌臓器が異なるホルモンの組み合わせや、一つの臓器から複数のホルモンが分泌されるケースが頻繁に出題されます。拮抗作用を持つホルモンは同一臓器からの分泌か、別臓器からの分泌かという点に注意が必要です。
混同注意
カルシウム代謝に関わるホルモンであることから、カルシトニンとパラトルモンが同じ臓器から分泌されると誤解しやすい。また、下垂体前葉と後葉のホルモン産生・分泌の違いや、副腎皮質と副腎髄質の機能の違いなども混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が問われた場合、各臓器が分泌する主要なホルモンのリストアップ、そのホルモンの主な機能、および拮抗作用を持つホルモンの分泌臓器の確認が重要になります。特に「○○代謝に関わるホルモン」として複数のホルモンをまとめて覚え、その分泌臓器が同じか異なるかを判別できるようにしておくことが求められます。
関連知識
内分泌系の各臓器(下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓、副腎、腎臓など)が分泌する主要ホルモンの名称、その作用、標的臓器を正確に理解しておくことが重要です。特に、血糖値、カルシウム濃度、血圧などの恒常性維持に関わるホルモンは、それぞれ複数のホルモンが関与し、相互に作用するため、整理して覚える必要があります。