角膜反射に関わるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
角膜反射は、角膜に触れるなどの刺激が加わった際に、無意識にまぶたを閉じる防御反射です。この反射の経路は、まず角膜の刺激を感知する求心路として三叉神経(眼神経枝)が働き、情報を脳幹へ伝えます。次に、脳幹からの運動指令を眼輪筋へ伝える遠心路として顔面神経が働き、眼輪筋を収縮させて瞬目(まばたき)を引き起こします。したがって、三叉神経と顔面神経が角膜反射に不可欠な脳神経です。
選択肢ごとの解説
- 1. 視神経は網膜からの視覚情報を脳に伝達する役割を持ちます。角膜の触覚を感知したり、瞬目運動を直接制御したりすることはありません。正しくは:視覚を司る脳神経である。選びやすい理由:眼に関連する主要な神経であるため、反射に関わると思いやすいかもしれません。混同注意:瞳孔対光反射の求心路(視覚情報の一部)と混同しやすいです。
- 2. 外転神経は外側直筋を支配し、眼球の外転(外側への動き)運動に関与しますが、角膜の知覚や瞬目運動には直接関与しません。正しくは:眼球の外転運動を支配する脳神経である。選びやすい理由:眼球の動きに関わる神経であるため、反射に関係すると思いやすいかもしれません。混同注意:他の眼球運動に関わる脳神経(動眼神経、滑車神経)と混同しやすいです。
- 3. 正解。顔面神経は顔面表情筋、特に瞬目運動を行う眼輪筋を支配しています。角膜反射における瞬目運動の遠心路(運動指令の伝達路)として機能します。
- 4. 正解。三叉神経の眼神経枝(V1)は、角膜からの触覚刺激を感知し、その情報を脳幹へと伝える求心路(感覚伝達路)として角膜反射に必須の役割を果たします。
- 5. 動眼神経はほとんどの外眼筋、瞳孔括約筋、上眼瞼挙筋を支配しますが、角膜の知覚や瞬目運動の直接的な制御には関与しません。正しくは:多くの外眼筋の運動、瞳孔括約、上眼瞼挙上を支配する脳神経である。選びやすい理由:眼に関連する重要な神経であり、反射にも関わると思いやすいかもしれません。混同注意:瞳孔対光反射の遠心路(瞳孔の収縮)と混同しやすいです。
国試ポイント
脳神経の機能、特に各種反射における求心路と遠心路の組み合わせは国家試験で頻出の論点です。それぞれの脳神経がどのような感覚、運動、または反射に具体的に関与しているかを、他の類似した神経の機能との比較を通じて正確に理解しているかが問われます。本問のように2つ選択させる形式は、単なる知識の有無だけでなく、より正確な理解を要求します。
混同注意
角膜反射と瞳孔反射(対光反射など)の経路に関わる脳神経を混同しやすいです。瞳孔反射の求心路は視神経、遠心路は動眼神経であり、角膜反射とは異なります。また、三叉神経が顔面の幅広い感覚を司る一方で、角膜知覚を担うのはその中でも眼神経枝(V1)であるという詳細を見落とすと、不正確な理解に繋がる可能性があります。
次に同じ論点が出たら
次に脳神経や反射に関する問題が出題された際は、「どの反射(例:咽頭反射、咬筋反射など)の求心路がどの神経か」「遠心路はどの神経か」という視点で、それぞれの脳神経がどのような感覚入力や運動出力に関わっているかを具体的に想起できるかを確認しましょう。特に、同じ器官に関わる神経でも、その役割(感覚と運動、反射の種類)が異なる点を意識して整理することが重要です。
関連知識
【三叉神経 (V)】: 顔面の一般感覚(触覚、痛覚、温度覚)と咀嚼筋の運動支配。眼神経枝(V1)は角膜、上眼瞼、前頭部の皮膚などの知覚を担います。【顔面神経 (VII)】: 顔面表情筋の運動支配、舌前2/3の味覚、涙腺・唾液腺の分泌。【瞳孔対光反射】: 光刺激に対する瞳孔収縮反応。求心路は視神経(II)、遠心路は動眼神経(III)の副交感神経線維です。【眼球運動】: 動眼神経(III)、滑車神経(IV)、外転神経(VI)が協調して眼球を動かします。