運動軸が1つの関節はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
腕尺関節と母指IP関節はどちらも蝶番関節に分類され、屈曲と伸展という単一の運動軸のみを持つため、この設問の正解です。一方、示指MP関節と橈骨手根関節は二軸性の関節(顆状関節または楕円関節)であり、肩甲上腕関節は三軸性の関節(球関節)です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。腕尺関節(肘関節の一部)は、屈曲と伸展のみを行う蝶番関節であり、単軸性の運動軸を1つ持ちます。
- 2. 正解。母指のIP関節(指節間関節)は、屈曲と伸展のみを行う蝶番関節であり、単軸性の運動軸を1つ持ちます。
- 3. 示指のMP関節(中手指節関節)は、屈曲・伸展に加えて、外転・内転の運動も可能な顆状関節であり、2つの運動軸を持ちます。正しくは:示指MP関節は2つの運動軸を持ちます。選びやすい理由:指の関節なので単軸性だと思いやすいが、MP関節とIP関節では機能が異なります。混同注意:指節間関節(IP関節)と中手指節関節(MP関節)の運動軸の数を混同しやすいです。IP関節は単軸、MP関節は二軸です。
- 4. 肩甲上腕関節は、屈曲・伸展、外転・内転、内外旋といった多方向の運動が可能な球関節であり、3つの運動軸を持ちます。正しくは:肩甲上腕関節は3つの運動軸を持ちます。選びやすい理由:主要な大きな関節であるため、多軸性であることを知っていても、選択肢の中に混ざると見落とす可能性があります。混同注意:他の多軸性関節(股関節など)と同じく、基本的な機能なので混同は少ないですが、運動軸の概念自体が不明確だと間違いやすいです。
- 5. 橈骨手根関節は、掌屈・背屈、橈屈・尺屈の運動が可能な楕円関節であり、2つの運動軸を持ちます。正しくは:橈骨手根関節は2つの運動軸を持ちます。選びやすい理由:手首の動きが単一の軸で行われているように感じる人もいるかもしれませんが、実際には複数の平面での動きが可能です。混同注意:手首の関節は複雑で、橈骨手根関節、手根間関節、手根中手関節など様々な関節の複合運動ですが、橈骨手根関節単体では2軸性です。近位列と遠位列の動きを混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、主要な関節の形態と運動軸の数を正しく関連付けられるかという、運動学の基礎知識を問うものです。特に、指関節におけるIP関節とMP関節の違い、および手関節における橈骨手根関節の運動軸の理解が重要となります。
混同注意
関節の分類と運動軸の数は、基本的ながら混同しやすい知識です。特に指のIP関節(単軸)とMP関節(二軸)、手関節の橈骨手根関節(二軸)と他の手根骨間の関節、または手根中手関節(鞍関節など)の分類を明確に理解しておく必要があります。また、関節運動の自由度(degree of freedom)と運動軸(axis of motion)の関連性についても理解が求められます。
次に同じ論点が出たら
今後この論点が問われる際は、特定の関節の運動軸の数だけでなく、その関節がどのような形態の関節(例:蝶番関節、球関節)であるか、またはその関節でどのような運動(例:屈曲・伸展、回内・回外)が可能か、といった形で問われる可能性があります。また、臨床的な観点から、特定の疾患や損傷により運動軸がどのように変化するかを問う応用問題も考えられます。
関連知識
関節の種類には、不動関節、半関節、可動関節(滑膜関節)があり、滑膜関節はさらにその形態と運動軸の数によって分類されます。主要な滑膜関節の分類とその運動軸の例を挙げます。 ・単軸性:蝶番関節(腕尺関節、母指IP関節、PIP/DIP関節)、車軸関節(上橈尺関節、環軸関節) ・二軸性:顆状関節(示指MP関節)、楕円関節(橈骨手根関節)、鞍関節(母指CM関節) ・三軸性:球関節(肩甲上腕関節、股関節) これらの形態と運動方向をセットで覚えることが重要です。