CBRマトリクスに含まれる項目はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
CBRマトリクスは、WHO、UNESCO、ILOが共同で発行したCBRガイドラインの枠組みであり、「健康」「教育」「生計」「社会」「エンパワメント」の5つの主要な構成要素(ドメイン)から成り立っています。この問題では、その中から「教育」と「エンパワメント」が正しい項目として問われています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。CBRマトリクスは、WHO、UNESCO、ILOが共同で策定したガイドラインであり、「健康」「教育」「生計」「社会」「エンパワメント」の5つの主要な構成要素(ドメイン)から成り立っています。「教育」はそのうちの一つであり、障害のある人が社会参加し、能力を最大限に発揮できるよう、生涯にわたる学習支援や教育機会の確保を目指すものです。
- 2. 「人生の質」はCBRが目指す最終的な目標や成果ではありますが、CBRマトリクスを直接的に構成する5つの主要ドメインやその下位要素としては明示されていません。正しくは:CBRの活動を通じて向上する「目標」として位置づけられます。選びやすい理由:CBRが障害者の生活全般を支援し、その質の向上を目的としているため、CBRマトリクスにおける重要な項目であると誤解しやすいです。混同注意:CBRの「目的」と「構成要素」を混同する可能性があります。
- 3. 「バリアフリー」は障害者の社会参加を促進するための環境整備の概念であり、CBRの活動において重要な側面ですが、CBRマトリクスの主要な5ドメインやその下位要素として直接的にリストアップされているものではありません。主に「社会」ドメイン内の「アクセシビリティ」や「環境改善」などの要素に包含される内容です。正しくは:CBRマトリクスの「社会」ドメインの下位要素である「環境整備」や「アドボカシー」の一部として考慮されます。選びやすい理由:障害者の自立と社会参加の支援において非常に重要な概念であるため、CBRの主要な構成要素の一つであると判断しがちです。混同注意:CBRの「理念」や「具体的な取り組み」と「マトリクスの直接的な構成要素」を混同しやすいです。
- 4. 正解。CBRマトリクスの5つの主要な構成要素(ドメイン)の一つです。「エンパワメント」は、障害のある人自身とその家族が意思決定に主体的に関わり、自己の権利を行使し、社会参加を促進する能力を高めることを目指します。自己擁護、当事者組織の支援、地域社会の動員などが含まれます。
- 5. 「ユニバーサルデザイン」は、障害の有無に関わらず誰もが利用しやすい製品、サービス、環境を設計する理念であり、CBRの目標達成に貢献する重要な考え方です。しかし、CBRマトリクスを構成する直接的な5つの主要ドメインやその下位要素には含まれていません。バリアフリーと同様に「社会」ドメインの環境整備の一部と解釈されます。正しくは:CBRマトリクスの「社会」ドメインの下位要素である「環境整備」や「アクセシビリティ」を実現するための「手段」や「アプローチ」として位置づけられます。選びやすい理由:近年、障害者支援や共生社会の実現において非常に注目されている概念であるため、CBRの主要な構成要素であると選びやすいです。混同注意:CBRの「理念」や「具体的なアプローチ」と「マトリクスの直接的な構成要素」を混同しやすいです。
国試ポイント
理学療法士国家試験では、CBR(地域に根ざしたリハビリテーション)の基本的な概念、目的、そしてその具体的な枠組みであるCBRマトリクスの構成要素について知識が問われます。特に、マトリクスの主要5ドメイン(健康、教育、生計、社会、エンパワメント)は頻出のポイントです。各ドメインがどのような内容を含むのかを理解しておく必要があります。
混同注意
CBRの「目的」(例:人生の質の向上、社会参加の促進)と「構成要素」(健康、教育、生計、社会、エンパワメント)、また「具体的な実践方法や関連概念」(バリアフリー、ユニバーサルデザイン)が混同されやすいです。選択肢にはCBRと関連の深い概念が含まれていますが、CBRマトリクスの**直接的な構成要素**であるかどうかが判断のポイントとなります。
次に同じ論点が出たら
次にCBRマトリクスに関する問題が出題された場合は、以下の点に注目して判断してください。1. 5つの主要ドメイン「健康、教育、生計、社会、エンパワメント」を正確に記憶しているか。2. 各ドメインがどのような下位要素(例:教育ドメイン内の初等教育、非公式教育など)を含んでいるか。3. 問題文がCBRの「目的」「構成要素」「関連概念」のどれを問うているのかを明確に把握すること。
関連知識
ICF(国際生活機能分類)、障害者権利条約、SDGs(持続可能な開発目標)、地域包括ケアシステム、プライマリヘルスケア