筋と股関節への作用との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
腸腰筋は股関節の主要な屈曲筋ですが、外旋作用も持ちます。梨状筋は深層外旋筋の一つですが、股関節を屈曲させた位置では外転作用も示します。したがって、1と3が正しい組み合わせです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。腸腰筋は股関節の強力な屈曲筋であり、同時に外旋作用も持ちます。特に、股関節屈曲位での外旋に寄与します。
- 2. 小殿筋は股関節の外転筋であり、内転作用はありません。正しくは:小殿筋は股関節の外転作用と内旋作用を持ちます。選びやすい理由:殿筋群の一部であり、股関節に作用することは理解されているため、作用を混同しやすいです。混同注意:大腿内転筋群(大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋)の作用と混同しやすいです。
- 3. 正解。梨状筋は深層外旋六筋の一つですが、股関節屈曲位では外転筋としても機能します。特に股関節90度屈曲位で強力な外転作用を示します。選びやすい理由:梨状筋は一般的に股関節の外旋筋として知られていますが、屈曲位での外転作用を見落としやすいです。
- 4. 大腿方形筋は深層外旋六筋の一つであり、股関節の屈曲作用はありません。主な作用は股関節の外旋と内転です。正しくは:大腿方形筋は股関節の外旋と内転作用を持ちます。選びやすい理由:股関節周辺の筋肉であるため、作用の一つとして屈曲を選んでしまう可能性があります。混同注意:大腿直筋や縫工筋など、股関節を屈曲させる他の筋肉と混同しやすいです。
- 5. 恥骨筋は股関節の内転筋群に属し、股関節の屈曲と内転作用を持ちます。伸展作用はありません。正しくは:恥骨筋は股関節の屈曲と内転作用を持ちます。選びやすい理由:股関節に作用する筋肉であるため、他の主要な作用と混同しやすいです。混同注意:大殿筋やハムストリングスなど、股関節を伸展させる他の筋肉と混同しやすいです。
国試ポイント
本問題は、個々の筋の主要な作用だけでなく、特定の関節角度における副次的な作用や、複数の作用を持つ筋について正確に理解しているかを問うものです。特に、梨状筋のように一般的なイメージと異なる作用を持つ筋の知識が試されます。
混同注意
股関節の筋作用は、主要な作用だけでなく、関節角度によって変化する作用があるため、暗記に頼るだけでは間違えやすい。例えば、梨状筋は外旋筋と認識されがちだが、股関節屈曲位での外転作用を見落としやすい。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、個々の筋の主要な作用に加え、その筋の走行や付着部から予測される複数の作用、特に特定の関節角度における作用の変化について問われる可能性がある。例えば、大内転筋の屈曲・伸展両作用、大腿筋膜張筋の屈曲・外転・内旋作用など。
関連知識
股関節の筋は、その走行や起始停止によって作用が決まることを理解する。深層外旋六筋(梨状筋、上双子筋、内閉鎖筋、下双子筋、外閉鎖筋、大腿方形筋)は主に股関節の外旋に寄与するが、梨状筋のように走行変化により屈曲位で外転作用を持つ筋もある。また、股関節内転筋群(大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋)は内転だけでなく、一部屈曲や伸展作用も持つ。