関節リウマチの開張足を矯正する装具で最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
関節リウマチに伴う開張足は、中足骨頭間の靭帯が緩み、横アーチが消失することで足底に胼胝(たこ)や痛みを引き起こします。メタタルサルアーチサポートは、この横アーチを適切に支持することで、中足骨頭への負担を軽減し、変形の進行を防ぎ、症状を緩和する効果があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 外側ウェッジは足部の回内変形やO脚の補正に用いられますが、開張足の直接的な矯正には適していません。正しくは:開張足には、足部の横アーチを支持する目的の装具が必要です。選びやすい理由:足部変形に対する装具として選択肢に挙がるため、知識が不確かな場合に選びやすいかもしれません。混同注意:外反母趾や扁平足など、他の足部変形に対する装具と混同する可能性があります。
- 2. 外側Tストラップは足関節の内反を抑制したり、足部を装具に固定する目的で使用されることが多く、開張足の横アーチを支持する機能は持ちません。正しくは:開張足には、足部の横アーチを支持する目的の装具が必要です。選びやすい理由:足部の安定性向上に寄与する装具として、足部変形全般に効果があるように見えるかもしれませんが、開張足には直接的ではありません。混同注意:足関節の不安定性や特定の足部変形(例:内反尖足)に対する装具と混同する可能性があります。
- 3. 踵補高は主に下肢長差の補正やアキレス腱の負担軽減に用いられ、開張足の横アーチ支持とは直接関連しません。正しくは:開張足には、足部の横アーチを支持する目的の装具が必要です。選びやすい理由:歩行時の足部への影響を考慮して、選びたくなるかもしれませんが、開張足への直接的な効果は限定的です。混同注意:下腿の長さの違いや足関節の可動域制限に対する対応策と混同する可能性があります。
- 4. 逆Thomasヒールは、足部の内側縦アーチの支持と回内足(扁平足)の矯正を主な目的とします。開張足(横アーチの低下)の矯正には適していません。正しくは:開張足には、足部の横アーチを支持する目的の装具が必要です。選びやすい理由:足のアーチサポートに関連する装具であるため、知識があいまいな場合に選びやすいでしょう。混同注意:扁平足などの縦アーチの異常に対する装具と、開張足における横アーチの異常に対する装具を混同する可能性があります。
- 5. 正解。メタタルサルアーチサポートは、中足骨頭部の沈下によって生じる横アーチの崩壊、すなわち開張足を支持し、症状を緩和するために設計された装具です。関節リウマチによる足趾の変形や痛みがある場合に特に有効です。
国試ポイント
関節リウマチに特徴的な足部変形である開張足と、それに対する具体的な装具療法を結びつけて理解しているかが問われています。特に、各装具がどの足部変形に対して効果的であるかを正確に把握している必要があります。
混同注意
足部には様々なアーチ(内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチ)があり、それぞれのアーチの異常に対して異なる装具が適用されます。特に「扁平足」と「開張足」は混同しやすく、扁平足に対する「縦アーチサポート(Thomasヒールなど)」と開張足に対する「メタタルサルアーチサポート」の違いを明確に理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、まず設問で問われている「足部変形の種類(例:開張足、扁平足、外反母趾など)」を正確に特定し、その変形に対する「最も直接的な作用を持つ装具」はどれかを判断します。特に、アーチサポートの種類と対応するアーチを関連付けて考えます。
関連知識
足部の解剖(横アーチを構成する骨と靭帯)、関節リウマチによる足部変形の病態生理(滑膜炎による靭帯の脆弱化、骨破壊)、各装具の適応と目的。