男性生殖器で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では2・4のいずれも正解とされています。 選択肢2は、射精が交感神経系の作用によるという事実を正しく述べています。これは勃起が副交感神経支配であることと対照的です。選択肢4は、射精時に精液が膀胱へ逆流するのを防ぐために膀胱内括約筋が収縮するという生理学的事実を正しく述べています。
選択肢ごとの解説
- 1. 勃起反射の中枢は主に仙髄(S2-S4)にあります。腰髄(L1-L2)は交感神経系の支配による血管収縮を介して勃起を抑制する作用に関与することもありますが、直接的な勃起中枢ではありません。正しくは:勃起反射の中枢は仙髄(S2-S4)に位置する。選びやすい理由:脊髄のどこかに中枢があることは確かであるため、迷いやすい。腰髄が反射に関与すること自体は一部正しいが、直接的な『中枢』として覚えるべきは仙髄である。混同注意:仙髄と腰髄の役割、特に勃起と射精における自律神経(副交感神経と交感神経)の支配を混同しやすい。
- 2. 正解。射精は、精管や精嚢、前立腺の平滑筋の律動的な収縮によって起こります。これらの収縮は主に交感神経系の作用によって調節されています。混同注意:勃起は副交感神経、射精は交感神経という対比を正確に理解しておく必要がある。
- 3. ヒトの精子形成(精原細胞から精子細胞への分化、および精子成熟)には、精巣内でおよそ70〜74日(約72日)かかるとされています。50日では短すぎます。正しくは:機能的な精子形成は70〜74日かかる。選びやすい理由:ある程度の期間が必要であることは知っているため、数字の記憶が曖昧だと誤った選択肢を選んでしまう可能性がある。混同注意:精子形成の期間に関する正確な日数と、卵子形成の期間との違いを混同しやすい。
- 4. 正解。射精の際、尿道から精液が排出されますが、同時に膀胱内括約筋が収縮することで、精液が膀胱へ逆流したり、尿が混ざったりするのを防ぎます。これは自律神経系の協調的な働きによるものです。
- 5. 射精された精子の腟内での生存期間は非常に短く、酸性の腟環境のため数時間で活動が低下します(約2〜6時間程度)。子宮や卵管内では数日間(最大3〜5日程度)生存可能です。12時間という期間は、腟内では長すぎます。正しくは:精子の射精後腟内での寿命は数時間である。あるいは、子宮・卵管内での寿命は数日である。選びやすい理由:精子が体外で生きる期間があることは知っているため、具体的な数字が曖昧だと間違えやすい。混同注意:腟内での生存期間と、子宮や卵管内での生存期間を混同しやすい。また、精子の寿命自体に関する一般的な知識と、特定の場所(腟内)での条件による寿命の違いを混同しやすい。
国試ポイント
本問題は、男性生殖器の生理機能、特に勃起と射精に関わる神経支配と、それに伴う解剖学的・生理学的現象に関する正確な知識を問うものです。各事象の神経支配と、それによる各器官の反応を正確に理解しているかが鍵となります。
混同注意
勃起と射精の神経支配(副交感神経と交感神経)が特に混同されやすい点です。また、精子形成の期間や精子の寿命、各中枢の位置など、具体的な数値や解剖学的部位の知識も問われます。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、勃起と射精の神経支配だけでなく、それらの異常(勃起不全、射精障害)のメカニズムや関連する薬剤、リハビリテーション介入についても問われる可能性があります。また、男性不妊の原因としての精子形成異常や、性感染症の知識も関連します。
関連知識
勃起反射弓(心理性勃起、反射性勃起)、陰部神経の役割、精子形成の各段階(精原細胞、一次精母細胞、二次精母細胞、精子細胞、精子)、セルトリ細胞とライディッヒ細胞の機能、ホルモン(テストステロン、FSH、LH)による調節。