抗体を産生するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
形質細胞はBリンパ球が特定の抗原と出会い、活性化・分化することで生成される細胞です。この形質細胞が、抗原に特異的に結合する抗体(免疫グロブリン)を大量に産生・分泌し、体液性免疫の中心的な役割を担います。
選択肢ごとの解説
- 1. 好酸球は寄生虫感染やアレルギー反応に関与し、主にヒスタミン分解酵素などを放出しますが、抗体産生は行いません。正しくは:好酸球は寄生虫感染やアレルギー反応時に増加する白血球の一種で、細胞傷害作用や炎症反応の調節に関与します。選びやすい理由:白血球の一種であるため、免疫機能の一部と誤解しやすいですが、具体的な役割が異なります。混同注意:他の免疫細胞、特に顆粒球系の細胞(好中球、好塩基球など)の機能と混同しやすいです。
- 2. 好中球は細菌感染時に最初に駆けつける食細胞であり、貪食作用によって病原体を排除しますが、抗体産生は行いません。正しくは:好中球は細菌などの病原体を貪食し消化する役割を持つ、主要な食細胞です。選びやすい理由:免疫系の最前線で働くため、抗体産生などの高度な免疫反応にも関与すると誤解されがちです。混同注意:マクロファージや他の食細胞の機能と混同しやすいです。
- 3. 好塩基球はアレルギー反応や炎症に関与し、ヒスタミンなどを放出しますが、抗体を直接産生する機能はありません。正しくは:好塩基球はアレルギー反応や炎症時にヒスタミンなどの化学伝達物質を放出し、これらの反応を促進します。選びやすい理由:アレルギー反応という免疫現象に関わるため、抗体との関連を連想しやすいですが、直接の産生者ではありません。混同注意:肥満細胞(マスト細胞)の機能や、他の顆粒球の機能と混同しやすいです。
- 4. 正解。形質細胞はB細胞が分化・成熟した細胞であり、抗体(免疫グロブリン)を大量に産生し、体液性免疫において重要な役割を果たします。選びやすい理由:比較的専門的な細胞名であり、他の白血球と区別して覚える必要があります。混同注意:B細胞そのもの、T細胞、またはその他のリンパ球と混同しやすいですが、形質細胞はB細胞が最終的に抗体を産生するために分化した状態の細胞です。
- 5. マクロファージは貪食作用を持つとともに、抗原提示細胞としてリンパ球に抗原情報を提供しますが、抗体を産生する機能はありません。正しくは:マクロファージは病原体や死んだ細胞を貪食・消化する食細胞であり、抗原提示細胞としても機能します。選びやすい理由:免疫系の中心的な役割を担う細胞であり、様々な免疫機能を持つため、抗体産生もその一部だと誤解されやすいです。混同注意:B細胞や形質細胞の機能、または樹状細胞などの抗原提示細胞の機能と混同しやすいです。
国試ポイント
免疫系の細胞の種類とその主要な機能について理解しているかを問う問題です。特に抗体産生という特定の機能を持つ細胞がどれかを正確に識別できるかどうかがポイントとなります。
混同注意
Bリンパ球(B細胞)自体は抗原刺激後に形質細胞へ分化して抗体を産生しますが、直接抗体を産生するのは形質細胞です。マクロファージや好中球などの食細胞、Tリンパ球など、他の主要な免疫細胞との役割の違いを明確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、B細胞が形質細胞に分化する過程、T細胞の種類とそれぞれの機能(ヘルパーT細胞、キラーT細胞など)、またはサイトカインの役割といった、免疫応答の具体的なメカニズムに関する知識が問われる可能性があります。
関連知識
体液性免疫と細胞性免疫の基本的な違い、B細胞とT細胞の機能、抗原提示細胞の役割、各種白血球の形態と機能、免疫グロブリンの種類と機能についても関連知識として重要です。