副交感神経の作用で収縮する筋はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
副交感神経は体の「休息と消化」モードに関与し、排尿や消化器系の活動を促進します。排尿筋の収縮は副交感神経の代表的な作用であり、これにより膀胱が収縮して尿が排出されます。他の選択肢の筋は、主に交感神経の作用で収縮するか、副交感神経の作用としては弛緩が関わります。
選択肢ごとの解説
- 1. 立毛筋は交感神経の支配を受けており、収縮することで鳥肌が立ちます。正しくは:立毛筋は交感神経の作用で収縮します。選びやすい理由:自律神経系の作用であるため、副交感神経との関連性も考えられやすいですが、具体的な作用を混同する可能性があります。混同注意:交感神経と副交感神経の作用を混同しやすいです。
- 2. 正解。排尿筋は、副交感神経(骨盤神経)の刺激によって収縮し、排尿を促進します。選びやすい理由:排尿は意識的なコントロールも含まれるため、自律神経の関与が複雑に感じられるかもしれませんが、排尿筋の収縮は副交感神経の主要な作用の一つです。混同注意:排尿に関わる内肛門括約筋や外肛門括約筋、尿道括約筋との作用を混同しやすいです。
- 3. 多くの血管平滑筋は主に交感神経の支配を受け、収縮することで血管を収縮させます。副交感神経の作用は一部の血管を除き限定的で、一般的には血管拡張に関与します。正しくは:血管平滑筋は主に交感神経の作用で収縮します(一部の血管では副交感神経により拡張)。選びやすい理由:血管は全身に存在し、自律神経の影響を強く受けるため、副交感神経の作用と結びつけやすいですが、収縮の主要な役割は交感神経にあります。混同注意:自律神経による血管運動調節全体と、副交感神経の具体的な収縮作用とを混同しやすいです。
- 4. 瞳孔散大筋は交感神経の支配を受けており、収縮することで瞳孔が拡大(散大)します。副交感神経は瞳孔括約筋を収縮させ、瞳孔を縮小させます。正しくは:瞳孔散大筋は交感神経の作用で収縮します。選びやすい理由:瞳孔の動きは自律神経の影響を強く受けるため、副交感神経の作用と結びつけやすいですが、散大と縮小の作用を混同する可能性があります。混同注意:瞳孔括約筋(副交感神経支配で収縮)と瞳孔散大筋(交感神経支配で収縮)の作用を混同しやすいです。
- 5. 内肛門括約筋は交感神経の作用によって収縮し、便の貯留に寄与します。排便時には副交感神経の刺激により弛緩し、排便を促進します。正しくは:内肛門括約筋は交感神経の作用で収縮し、副交感神経の作用で弛緩します。選びやすい理由:排便に関わるため、副交感神経との関連を想像しやすいですが、収縮ではなく弛緩が副交感神経の作用です。混同注意:括約筋の収縮と弛緩、またその支配神経を混同しやすいです。特に排便反射全体と、個々の筋の支配を混同する可能性があります。
国試ポイント
自律神経系、特に交感神経と副交感神経の具体的な臓器や筋に対する作用を正確に理解しているかが問われています。個別の筋の作用だけでなく、それぞれの神経系が全体としてどのような身体応答を引き起こすかを把握することが重要です。
混同注意
自律神経の各作用(収縮、弛緩)と、その支配神経(交感神経、副交感神経)の組み合わせを混同しやすい。特に、対立する作用を持つ器官(例:瞳孔、括約筋)での誤解が生じやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、主要な内臓(心臓、肺、消化管、膀胱、瞳孔、血管)に対する交感神経と副交感神経の作用を網羅的に確認する。特に、収縮と弛緩、分泌促進と抑制といった対立する作用に着目し、それぞれの神経がどのモード(闘争・逃走か、休息・消化か)に対応しているかを意識して覚える。
関連知識
立毛筋、血管平滑筋、瞳孔散大筋は交感神経によって収縮する。瞳孔括約筋は副交感神経によって収縮する。内肛門括約筋は交感神経によって収縮し、副交感神経によって弛緩する。心筋は交感神経で収縮力増大、副交感神経で収縮力減弱。気管支平滑筋は交感神経で弛緩、副交感神経で収縮。消化管平滑筋は交感神経で弛緩、副交感神経で収縮。