超音波療法で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では1・3のいずれも正解とされています。 超音波療法において、治療効果を得るためには適切な強度設定が重要であり、一般的に0.5〜2.5W/cm²の範囲が推奨されます。また、超音波の拡散は導子の面積と周波数に依存し、小さな導子ほど音波の広がりが大きくなるため拡散しやすいとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。超音波療法における治療強度は、一般的に0.5〜2.5W/cm²の範囲が推奨されており、これにより適切な温熱効果や非温熱効果が期待できます。選びやすい理由:一般的な治療強度の範囲として知識があれば選びやすい選択肢です。混同注意:治療強度の最大値や最小値、または特定疾患に対する推奨強度と混同することがあります。
- 2. 超音波の透過深度は周波数に反比例します。周波数が高い(短い波長)ほど組織での吸収・減衰が大きくなるため、透過深度は浅くなります。したがって、「反比例して浅くなる」は正しい記述です。選びやすい理由:透過深度と周波数の関係は基本的であり、選択肢の記述が正しいと判断しやすいです。混同注意:超音波の伝播速度や音響インピーダンスと周波数の関係と混同する可能性があります。
- 3. 正解。照射される超音波は、導子の面積が小さいほど音波の広がりが大きくなり、拡散しやすくなります。導子が小さいと回折現象の影響が大きくなるためです。選びやすい理由:超音波の物理的特性に関する知識があれば、正しいと判断しやすいです。混同注意:導子の形状や音場の種類(近距離音場、遠距離音場)と拡散の関係を混同することがあります。
- 4. ビーム不均等率(BNR)が高い場合、超音波の強度が均一でなく、一部に強いエネルギーが集中するホットスポットが生じやすくなります。このような状況では、組織への過度の熱集中を防ぐため、導子を速く動かして治療部位の熱を分散させる必要があります。正しくは:ビーム不均等率が高い場合、導子を速く動かす。選びやすい理由:導子をゆっくり動かすことで治療効果を高めようと考えるかもしれませんが、BNRが高い場合の危険性を認識していないと誤って選択しやすいです。混同注意:BNRの低い場合や、温熱効果をじっくり与えたい場合の手技と混同することがあります。
- 5. 温熱効果を目的とする場合、超音波のエネルギーを連続的または高い時間率で照射する必要があります。照射時間率5%は非常に低く、主に非温熱効果(機械的効果)を目的とする場合に用いられます。温熱効果を目的とする場合は、連続波(100%)または高い照射時間率(例:50%以上)を選択します。正しくは:温熱効果を目的とする場合には照射時間率100%(連続波)または高い照射時間率(例:50%以上)を選択する。選びやすい理由:照射時間率が低い設定でも何らかの効果があるため、温熱効果の有無を誤解して選びやすいです。混同注意:温熱効果と非温熱効果(機械的効果)の目的、およびそれらに対応する照射時間率の設定を混同することがあります。
国試ポイント
超音波療法の物理的特性、治療強度、導子の特性、および治療効果との関連性を理解することが重要です。
混同注意
超音波の透過深度と周波数の関係、ビーム不均等率(BNR)の意味、および照射時間率(デューティサイクル)が温熱効果に与える影響を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
超音波の物理的特性(周波数、強度、拡散、BNR、デューティサイクル)とそれが生体に及ぼす影響(温熱効果、非温熱効果、透過深度)を問う問題が出題された場合、それぞれのパラメータの定義と臨床的意味を正確に理解しているかで判断します。
関連知識
超音波の周波数が高いほど減衰しやすく透過深度は浅くなります。BNRが高い場合はホットスポットが生じやすいため、導子を速く動かす必要があります。温熱効果を目的とする場合は連続波(100%)または高い照射時間率を選択します。