感染症対策で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
使用済みの手袋を裏返して捨てることで、汚染された表面が内側になり、病原体の拡散や接触による汚染リスクを最小限に抑えることができます。これは感染管理の基本的な実践です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。汚染された手袋の外側が直接触れないように裏返すことで、周囲への病原体拡散リスクを低減し、廃棄時の安全を確保します。
- 2. 手袋には目に見えない微細な穴や破損がある可能性があり、脱着時に手指が汚染されるリスクがあるため、手袋使用後の手指消毒は必須です。正しくは:手袋使用後には、必ず石鹸と流水での手洗い、またはアルコール製剤による手指消毒を行う必要があります。選びやすい理由:手袋をしていたから大丈夫だと思い込みやすいですが、手袋は完璧なバリアではありません。混同注意:手袋が完全な感染防御具であるという誤解。
- 3. 標準予防策は、すべての患者の血液、体液、分泌物、排泄物、損傷のある皮膚、粘膜は感染性があるものとして取り扱う原則であり、感染症の有無に関わらず、すべての患者に対して適用されるべきです。正しくは:すべての患者に対して、感染症の有無にかかわらず、標準予防策を適用する必要があります。選びやすい理由:感染症と診断された患者にのみ注意すれば良いと考えがちです。混同注意:感染経路別予防策と標準予防策の違い、または標準予防策の対象範囲に関する誤解。
- 4. 咳エチケットでは、マスクがない場合、飛沫が周囲に飛び散るのを防ぐために、腕の内側やティッシュで口と鼻を覆うことが推奨されています。手のひらで覆うと、その手で触れたものが汚染され、間接接触感染のリスクが高まります。正しくは:マスクなしで咳をする際は、ティッシュやハンカチで口と鼻を覆うか、それができない場合は、肘の内側(腕の袖)で覆うべきです。選びやすい理由:とっさの行動として口を塞ぐという行為自体は正しいと思われがちです。混同注意:飛沫拡散防止の目的と二次汚染防止の目的の優先順位。
- 5. 空気感染症(例:結核、麻疹、水痘)の予防には、病原体が部屋の外に漏れるのを防ぐために、隔離室の気圧を周囲よりも低く設定する陰圧管理が適切です。正しくは:空気感染予防のためには、隔離室内の気圧を陰圧に設定する必要があります。選びやすい理由:陽圧・陰圧の概念が曖昧だと間違えやすいです。清潔区域を陽圧にするという知識と混同しやすいです。混同注意:清潔操作が必要な区域(例:手術室)の陽圧管理と、感染源を封じ込めるための陰圧管理の混同。
国試ポイント
感染予防策の基本的な知識、特に標準予防策の適用範囲、手洗い・手指消毒の重要性、咳エチケットの正しい方法、および隔離室の気圧管理の原則について問われています。各選択肢で異なる感染管理の側面が問われるため、幅広い知識が求められます。
混同注意
標準予防策と感染経路別予防策、陽圧室と陰圧室の使い分け、手袋による完全な防護という誤解などが挙げられます。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合は、標準予防策の具体的な項目(個人防護具の種類と使用法)、各感染経路別予防策で用いられる防護具と環境管理(例:N95マスク、サージカルマスク、ガウン、陰圧・陽圧室の役割)について深く問われる可能性があります。
関連知識
医療従事者の手指衛生ガイドライン、標準予防策の詳細、感染経路別予防策の種類と適用(空気感染、飛沫感染、接触感染)、医療廃棄物の適切な処理方法。