障害受容に至る5つの過程において2番目に現れるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
障害受容に至る5段階の過程は、一般的に「ショック期 → 否認期 → 混乱期(あるいは葛藤期/抑うつ期) → 解決への努力期 → 受容期」の順で進行するとされています。したがって、2番目に現れるのは否認期です。
選択肢ごとの解説
- 1. この段階は、障害によって生じた問題に対し、積極的に解決策を探し、社会適応を試みる時期であり、通常、受容の過程の後半に位置します(一般的に4番目)。正しくは:この段階は通常、受容の過程の4番目かそれ以降に現れます。選びやすい理由:障害を克服しようとする前向きな姿勢を表すため、最終段階に近いものと誤解しやすいかもしれません。混同注意:受容期と混同しやすいですが、受容期は障害を事実として受け入れ、解決努力の先にある平穏な状態を指します。解決への努力期は、まだ問題解決に躍起になっている段階です。
- 2. この段階は、障害の事実を知らされた直後の非常に強い精神的衝撃と混乱の状態であり、受容過程の最初の段階として現れます。正しくは:この段階は通常、受容の過程の1番目に現れます。選びやすい理由:非常に印象的な初期段階であるため、順番を間違えて選択してしまう可能性があります。混同注意:否認期と混同しやすいですが、ショック期は事実を一時的に受け止められない状態であり、否認期はその事実から目を背けようとする段階です。
- 3. この段階は、障害の現実を直視し始め、精神的な動揺や葛藤が強まる時期であり、一般的には受容過程の3番目に位置します。怒りや抑うつといった感情も含まれます。正しくは:この段階は通常、受容の過程の3番目に現れます。選びやすい理由:ショック期や否認期と感情の混乱という点で似ているため、初期段階のいずれかと誤解しやすいです。混同注意:ショック期(初期の衝撃)や否認期(現実からの逃避)と異なり、混乱期は現実を受け入れざるを得ない状況での内的な葛藤が中心です。
- 4. この段階は、障害を自己の一部として受け入れ、障害のある自分として新しい生活を前向きに送ろうとする最終段階です。そのため、2番目に現れることはありません。正しくは:この段階は通常、受容の過程の5番目(最終段階)に現れます。選びやすい理由:障害受容のゴールであるため、最終段階と理解していても、選択肢の順番と混同して誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:解決への努力期と混同しやすいですが、受容期は解決努力の先にある、より穏やかで統合された状態を指します。解決への努力期はまだ能動的な問題解決フェーズです。
- 5. 正解。障害の受容過程において、最初のショック期の後に続くのが否認期です。ここでは、人は障害という現実を認めようとせず、『これは間違いだ』『一時的なものだ』と考えたり、事実から目を背けたりします。
国試ポイント
障害受容の各段階の順序と、それぞれの段階で現れる心理状態を正確に理解しているかが問われます。特に、初期のショック、否認、混乱の区別が重要です。
混同注意
ショック期と否認期、または否認期と混乱期は、いずれも初期段階での心の動揺を含むため、混同しやすいです。ショック期は突然の出来事に対する一時的な麻痺状態、否認期は現実から目を背けようとする状態、混乱期は現実を受け入れざるを得ない状況での内的な葛藤や怒り・抑うつといった感情の爆発と区別する必要があります。また、キューブラー・ロスモデルの死の受容過程と、障害受容過程とで段階の名称や解釈が微妙に異なる場合があるため、注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、各段階での具体的な患者の言動や感情の例が与えられ、それがどの段階に該当するかを問う問題形式が考えられます。また、各段階における治療者としての適切な対応を問われる可能性もあります。
関連知識
エリザベス・キューブラー・ロスが提唱した「死の受容過程」の5段階(否認→怒り→取引→抑うつ→受容)が有名ですが、障害受容の過程はこれとは異なる、あるいはこれを基盤としつつも独自の段階が提唱されています。例えば、加藤敏夫のモデルや、本問の選択肢で示唆される一般的な5段階モデルなど、いくつかの考え方があります。それぞれの段階での患者の心理を理解し、適切な対応を考えることが理学療法士には求められます。