頭部CT(別冊No. 4)を別に示す。出血部位はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
下図の頭部CT画像には、脳の深部、第三脳室に隣接する領域に高吸収域が認められます。この部位は視床に一致します。視床出血は脳出血の中でも比較的頻度が高く、特徴的なCT所見を示します。
選択肢ごとの解説
- 1. 画像所見は後頭葉皮質下出血を示していません。出血は脳深部にあります。正しくは:出血は視床に位置しています。選びやすい理由:大脳皮質下の出血と混同する可能性がありますが、本画像ではより深部の出血です。混同注意:他の大脳皮質下出血のパターン。
- 2. 画像所見は頭頂葉皮質下出血を示していません。出血は脳深部にあります。正しくは:出血は視床に位置しています。選びやすい理由:大脳皮質下の出血と混同する可能性がありますが、本画像ではより深部の出血です。混同注意:他の大脳皮質下出血のパターン。
- 3. 尾状核は側脳室に接する部位ですが、画像で確認できる出血部位とは異なります。画像での出血は尾状核よりやや後方に位置しています。正しくは:出血は視床に位置しています。選びやすい理由:基底核内の出血として誤解しやすいですが、視床と尾状核は隣接しており区別が必要です。混同注意:他の基底核(被殻、淡蒼球など)との位置関係。
- 4. 被殻は外側に出血しやすい部位ですが、画像での出血は被殻よりも内側、中脳に近い位置に認められます。正しくは:出血は視床に位置しています。選びやすい理由:基底核出血として最も頻度が高いため、第一想起されやすいですが、画像所見とは一致しません。混同注意:視床出血と被殻出血の画像での鑑別。被殻出血は外側シルビウス裂に近い傾向があります。
- 5. 正解。提示されたCT画像では、高吸収域の出血が脳の中心部、特に第三脳室の外側壁に接するように認められ、これは視床出血の典型的な所見です。視床は基底核の構成要素の一つであり、内側、後方に位置します。正しくは:この選択肢は正しいです。
国試ポイント
脳の解剖学的位置とCT画像上の見え方を正確に理解しているかを問う問題です。特に、脳深部の出血部位(視床、被殻、尾状核など)の鑑別が重要となります。
混同注意
視床出血と被殻出血の鑑別が最も重要です。被殻出血はより外側に位置し、シルビウス裂に近いことが多いです。また、尾状核出血や橋出血など、他の脳深部出血との鑑別も問われることがあります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、まず出血部位が高吸収域で描出されていることを確認し、その位置が第三脳室、側脳室、シルビウス裂など主要な構造とどのように関係しているかを詳細に観察します。特に、基底核領域の出血では、内側か外側か、前方か後方かといった位置関係が重要になります。
関連知識
脳出血の好発部位とその原因(高血圧性脳出血が多い)、CT画像での出血の経時的変化(高吸収域から等吸収域、低吸収域へ)、脳出血に伴う神経症状(視床出血では感覚障害や眼球運動障害、意識障害などが典型的)についても合わせて理解しておくことが望ましいです。