遠城寺式乳幼児分析的発達検査において、生後12か月以前に観察されるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
遠城寺式乳幼児分析的発達検査は、乳幼児の運動・社会性・精神発達を評価するツールです。生後12か月未満(1歳未満)の発達段階として、人見知りの出現(社会性の発達)と、コップを持って飲もうとすること(運動・適応能力の発達)は典型的な項目です。一方、「走る」「3語を話す」「積み木を2つ積む」といった項目は、一般的に1歳半以降に観察されることが多い発達段階です。
選択肢ごとの解説
- 1. 「走る」動作は、一般的に1歳半以降にできるようになることが多く、1歳未満で観察されることはほとんどありません。正しくは:この時期には、つかまり立ちや伝い歩き、ひとり歩きができるようになる段階です。選びやすい理由:成長の早い子では歩き始めることもありますが、「走る」まではいかないため注意が必要です。混同注意:歩行開始と混同しやすいですが、「走る」はより複雑な運動能力を必要とします。
- 2. 意味のある言葉を3つ以上話すのは、一般的に1歳半以降に観察される発達段階です。1歳未満では、喃語や「ママ」「パパ」などの1語を発することが多いです。正しくは:1歳未満では、喃語を発したり、「マンマ」「パパ」などの1語を話すことが多いです。選びやすい理由:喃語が盛んになる時期なので、言葉を話し始めていると錯覚しやすいかもしれません。混同注意:喃語や模倣語と、意味を持った単語の発話とを混同しやすいです。
- 3. 正解。人見知りは、一般的に生後6か月から10か月頃に始まり、生後12か月未満によく見られる発達段階です。これは、特定の養育者との愛着形成が安定し、見慣れない人との区別ができるようになる認知発達の表れです。
- 4. 積み木を2つ重ねて積む動作は、一般的に1歳半頃(約18ヶ月)にできるようになることが多いです。1歳未満では、積み木を叩いたり、握ったりする段階です。正しくは:この時期には、積み木を握ったり、叩いたり、落としたりする段階です。選びやすい理由:手先を使う遊びが始まる時期なので、簡単な操作はできると誤解しやすいかもしれません。混同注意:積み木を手に取る、振るなどの行為と、意図的に積み重ねる行為とを混同しやすいです。
- 5. 正解。コップを自分で持って飲む動作は、個人差はありますが、一般的に生後9か月から12か月頃に多く見られます。最初はこぼしながらも、自分でコップを持って飲もうとする姿が観察されます。
国試ポイント
乳幼児の発達段階に関する知識は、理学療法士として必須であり、遠城寺式発達検査の主要な項目と、各年齢での典型的な発達像を正確に覚えているかが問われます。特に、それぞれの発達段階がどの時期に現れるか、具体的な行動と結びつけて理解することが重要です。
混同注意
各発達項目の出現時期は個人差が大きいため、一般的な目安をしっかり把握する必要があります。特に月齢が近い項目の区別(例:つかまり立ちと一人歩き、喃語と有意味語など)が混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、他の年齢(例:1歳半、2歳)における特徴的な発達項目や、遠城寺式発達検査の各領域(運動、社会性、精神発達など)の具体的な項目と、それらが示す発達の意義について問われる可能性があります。
関連知識
遠城寺式乳幼児分析的発達検査の各領域(運動、社会性、適応、言語など)の発達項目と出現時期。他の発達検査(DDST、新版K式発達検査など)の概念。乳幼児の発達における愛着形成、対象の永続性、共同注意などの概念。