四肢長計測の起点または終点の指標となるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
上腕骨外側上顆の外側突出部は、上肢の計測、特に前腕の長さ計測の終点として用いられます。大転子の最上端部は、下肢長の計測において大腿骨長の指標や、下肢全長計測の起点として広く用いられる重要な骨指標です。一方、肩峰の最前端部は上肢長計測の基準とはならず、上前腸骨棘は通常『最下端』や『内側端』が用いられ、腓骨頭の最上端部も主要な四肢長計測の起点・終点とはされません。
選択肢ごとの解説
- 1. 肩峰は肩の幅や可動域の指標にはなりますが、四肢長、特に上肢長の計測起点としては一般的に用いられません。通常、上肢長は肩峰から指先までを測りますが、その際の肩峰は『肩峰の最も外側端』が使われます。正しくは:上肢長計測の起点となる肩峰の指標は『肩峰の最も外側端』です。選びやすい理由:肩の一部であるため、上肢長の測定に関係あるように思えるかもしれません。混同注意:肩の幅や肩関節の可動域測定の際に用いる指標と混同しやすいです。
- 2. 正解。上腕骨外側上顆は、上肢長(特に肘から手首、あるいは指先までの前腕・手長)を計測する際の基準点として広く用いられます。例えば、肘関節の屈曲制限を評価する際の前腕長計測の終点や、上肢のsegmental length(部分長)の測定で用いられる重要な骨指標です。
- 3. 上前腸骨棘は、下肢長の計測起点としてよく用いられる重要な指標ですが、その際に使用されるのは『上前腸骨棘の最下端』または『上前腸骨棘の内側端』です。最上端ではありません。正しくは:下肢長計測の起点となる上前腸骨棘の指標は『上前腸骨棘の最下端』または『上前腸骨棘の内側端』です。選びやすい理由:上前腸骨棘が下肢長の計測起点であることは事実なので、正しい選択肢だと誤解しやすいです。しかし、具体的な指標の位置が異なります。混同注意:上前腸骨棘が下肢長の計測に用いられることと、『どの部分』を用いるかという詳細が混同されやすいです。
- 4. 正解。大転子の最上端部は、下肢長計測において大腿骨長の終点または起始点、あるいは下肢全長(解剖学的下肢長)の計測起点として一般的に利用される主要な骨指標です。特に、真の下肢長(ASISから内果下端まで)を測定する際の代用指標として、大転子から外果までを計測することもあります。
- 5. 腓骨頭は下肢、特に下腿の計測において重要なランドマークですが、四肢長の計測起点または終点として一般的に用いられるのは『腓骨頭の最も外側突出部』や『腓骨頭の高さ』であり、『最上端部』は通常用いられません。また、下肢全長や大腿長、下腿長を測る際の主な起点・終点指標としては、上前腸骨棘、大転子、脛骨顆部、内・外果が一般的です。正しくは:腓骨頭は下腿の計測指標として重要ですが、通常は『最も外側突出部』などが用いられます。四肢長計測の主要な起点・終点指標には含まれません。選びやすい理由:下腿の重要な骨指標であるため、長さ計測に関連すると考えがちです。混同注意:腓骨頭の他の計測ポイント(例:外側突出部)や、他の主要な下肢長計測点(例:脛骨顆部)と混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、四肢長計測においてどの骨指標のどの部位が起点または終点となるかを正確に理解しているかを問うものです。単に骨の名前を知っているだけでなく、具体的な計測部位(例:最上端、最下端、外側突出部など)を区別できるかがポイントとなります。
混同注意
四肢の計測において骨指標が用いられることは共通しているため、具体的な『どの部分』が使われるかという詳細が混同されやすいです。特に、上前腸骨棘のように、名前は正しいが指定された部位が異なる選択肢に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が問われた場合、各関節の可動域測定における骨指標や、体幹・頭部の計測における基準点についても問われる可能性があります。また、計測時の姿勢や注意点(例:関節の屈曲位での計測)も問われるかもしれません。
関連知識
・上肢長計測:肩峰外側端〜中指先端、肩峰外側端〜尺骨茎状突起、上腕骨外側上顆〜尺骨茎状突起 ・下肢長計測: ・解剖学的下肢長(真の下肢長):上前腸骨棘下縁(または内側縁)〜内果下端 ・機能的下肢長:臍〜内果下端 ・大腿骨長:大転子最上端〜外側上顆または脛骨内側顆上縁 ・下腿長:脛骨内側顆上縁〜内果下端 これらの基準点とその計測意義を理解しておく必要があります。