遠城寺式乳幼児分析的発達検査(九大小児科改訂版)で1歳6か月までに獲得されるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
遠城寺式乳幼児分析的発達検査において、1歳6ヶ月頃に獲得される粗大運動や微細運動、社会性、言語などの項目の中から、特に「お菓子の包み紙を開ける」という行為は、指先の巧緻性や目的を達成する認知能力の発達を示しており、この月齢の発達指標として適切です。他の選択肢は、一般的にそれよりも後の発達段階で習得される能力を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. ボールを蹴る動作は、一般的に1歳9ヶ月頃から2歳頃に獲得されることが多いです。1歳6ヶ月ではまだ難しい段階です。正しくは:この動作は1歳9ヶ月以降の発達段階に属します。選びやすい理由:子どもがボールに興味を持つ時期と混同しやすいですが、実際に蹴る動作の獲得はもう少し後です。混同注意:ボール遊びへの興味と、実際に足をコントロールして蹴る能力の獲得時期を混同する可能性があります。
- 2. 積み木を2つ以上横に並べる(水平方向の構成)能力は、通常2歳以降に獲得される発達項目です。1歳6ヶ月ではまだ積むこと(垂直方向の構成)が中心です。正しくは:この項目は2歳以降に獲得される発達段階に属します。選びやすい理由:積み木遊び自体は1歳6ヶ月頃から盛んになるため、並べる動作もできると思いがちです。混同注意:積み木を積む(1歳6ヶ月頃)と、積み木を横に並べる(2歳以降)の違いを混同しやすいです。
- 3. 正解。細かい運動能力と問題解決能力の発達を示す項目で、一般的に1歳6ヶ月頃までに獲得されます。指先を使った操作や、食べ物への興味が組み合わさって習得されます。
- 4. 親から離れて独立して遊ぶ能力(自立遊び)は、一般的に2歳半から3歳頃に本格的に見られるようになります。1歳6ヶ月ではまだ親の近くで遊び、分離不安も強い時期です。正しくは:この動作は2歳半から3歳頃の発達段階に属します。選びやすい理由:好奇心旺盛な子どもの姿と、自立した遊びの開始を混同する可能性があります。混同注意:親が見守る中での探索行動と、完全に親から離れて自己完結的に遊ぶ行動を混同しやすいです。
- 5. 物の大小を理解し、言葉で区別できるのは、一般的に2歳半から3歳頃に獲得されることが多い認知発達の項目です。1歳6ヶ月ではまだ語彙の獲得が始まったばかりです。正しくは:この能力は2歳半から3歳頃の発達段階に属します。選びやすい理由:簡単な指示が理解できる時期なので、言葉の理解力も高いと思われがちです。混同注意:単語の理解(1歳半頃から)と、抽象的な概念(大小、色など)の理解・識別の違いを混同しやすいです。
国試ポイント
遠城寺式乳幼児分析的発達検査の各月齢における発達指標に関する知識が問われています。特に、各発達領域(運動、社会性、言語など)における具体的な行動の発達時期を正確に把握しているかが重要です。臨床でよく用いられる検査であるため、詳細な知識が求められます。
混同注意
各選択肢が示す発達段階の近似性により、それぞれの獲得時期を混同しやすいです。特に、ボール遊びや積み木遊びのような子どもが日常的に行う行動については、関心を示す時期と実際にその動作を習得する時期が異なるため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合は、単に月齢だけでなく、粗大運動、微細運動、認知、言語、社会性といった具体的な発達領域に注目し、各行動がどの領域の発達を示すかを考慮して判断することが重要です。また、発達の順序性や段階性についても意識して選択肢を検討します。
関連知識
遠城寺式乳幼児分析的発達検査の6つの領域(運動、社会性、適応、言語、発育、精神発達)と、それぞれの領域における主要な発達項目とその獲得月齢。また、DQ(発達指数)の算出方法や評価基準についても関連知識として重要です。他の発達検査(新版K式発達検査など)との比較も理解しておくと良いでしょう。