介護保険制度の特定福祉用具販売に係る給付対象品目はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
介護保険制度の特定福祉用具販売の給付対象は、利用者の身体に直接触れるものや衛生上の配慮が必要なもの、および繰り返し利用することで品質が劣化しやすいものなどに限定されています。具体的には、腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、入浴補助用具、簡易浴槽、そして移動用リフトの吊具の5種類(またはそれぞれに該当する細分類)です。選択肢の中で、この条件に合致するのは「移動用リフトの吊具」のみです。その他の品目(スライディングボード、ロフストランド杖、ベッド用手すり、歩行器)は、原則として特定福祉用具貸与(レンタル)の給付対象となります。
選択肢ごとの解説
- 1. スライディングボードは、主に特定福祉用具貸与(レンタル)の対象品目であり、特定福祉用具販売の対象ではありません。正しくは:スライディングボードは特定福祉用具貸与の給付対象です。選びやすい理由:利用者の身体移動を補助する福祉用具であるため、福祉用具全般の知識があいまいな場合、販売の対象と混同しやすい可能性があります。混同注意:特定福祉用具貸与の対象品目(車椅子、特殊寝台など)や、購入・レンタルどちらも可能なケース(ただしこの品目自体が特定福祉用具販売の対象ではない)と混同することがあります。
- 2. 正解。介護保険制度の特定福祉用具販売では、利用者の肌に直接触れるものや衛生面を考慮すべき品目が対象となります。移動用リフト本体は特定福祉用具貸与ですが、吊具(スリングシート)は個人の衛生や適合性の観点から販売対象と定められています。
- 3. ロフストランド杖は歩行補助具の一つであり、介護保険制度では特定福祉用具貸与(レンタル)の対象品目です。日常的に使われる簡易なT字杖などは、介護保険の給付対象外で全額自己負担となります。正しくは:ロフストランド杖は特定福祉用具貸与の給付対象です。選びやすい理由:杖は広く普及しており、購入するイメージが強いため、給付対象となる購入品と誤解されやすいです。また、高額な杖は給付対象になるという知識から、販売品目であると誤解する可能性があります。混同注意:特定福祉用具販売の対象となる、腰掛便座や入浴補助用具などと混同しやすいです。また、高機能な杖が全て販売対象であるという誤解を生みやすいです。
- 4. ベッド用手すりは、主に特定福祉用具貸与(レンタル)の対象品目です。ベッド付属品として貸与されることが一般的です。正しくは:ベッド用手すりは特定福祉用具貸与の給付対象です。選びやすい理由:自宅に設置する手すりというイメージから、住宅改修(手すりの取り付け工事)や、購入品目と混同しやすいです。混同注意:住宅改修の対象となる「手すりの取り付け工事」や、特定福祉用具販売の対象である「入浴補助用具としての浴槽用手すり」などと混同しやすいです。
- 5. 歩行器は、移動を補助する福祉用具であり、介護保険制度では特定福祉用具貸与(レンタル)の対象品目です。正しくは:歩行器は特定福祉用具貸与の給付対象です。選びやすい理由:日常生活で頻繁に使用される移動補助具であるため、購入品として広く知られており、給付対象の販売品目であると誤解されやすいです。混同注意:特定福祉用具販売の対象となる簡易浴槽や自動排泄処理装置の交換部品などと混同する可能性があります。
国試ポイント
この問題は、介護保険制度における福祉用具の給付体系、特に「特定福祉用具販売」と「特定福祉用具貸与」の違いを正確に理解しているかを問うものです。個々の品目がどちらの給付対象となるかを、その性質(衛生面、身体への直接接触、消耗品かどうかなど)と結びつけて覚えているかが重要です。
混同注意
特定福祉用具販売と特定福祉用具貸与の対象品目は非常に混同しやすいため、それぞれのカテゴリに属する代表的な品目を正確に把握しておく必要があります。特に、「移動用リフト」は本体が貸与、吊具が販売というように、関連する用具でも給付形式が異なる場合があるため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後、介護保険制度の福祉用具に関する問題が出題された際は、まず「その用具が利用者の身体に直接触れるか、消耗品か、衛生面を考慮するか」という点を判断基準とすると良いでしょう。これに該当するものが「特定福祉用具販売」の候補となり、それ以外の機能的な福祉用具は「特定福祉用具貸与」の候補となります。また、設置工事を伴う手すりなどは「住宅改修」の対象であることも合わせて確認しましょう。
関連知識
介護保険制度の福祉用具関連給付には、「特定福祉用具販売(購入費の支給)」「特定福祉用具貸与(レンタル費の支給)」「住宅改修費の支給」の3つがあります。特定福祉用具販売の対象品目は、腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトの吊具の5種類です。これら以外の多くの福祉用具(車椅子、特殊寝台、床ずれ防止用具、歩行器、歩行補助杖、手すり(据え置き型)、スロープなど)は、原則として特定福祉用具貸与の対象となります。