杖のチェックアウトについて正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ロフストランド杖の前腕カフは、肘関節屈曲時に前腕近位1/3に位置するように調整することで、適切な安定性と支持機能を発揮します。これにより、手の握りだけでない前腕全体での体重支持が可能となり、安定した歩行補助が期待できます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ロフストランド杖の前腕カフは、肘関節屈曲時に前腕近位1/3に位置するのが適切とされています。これにより、体重支持の安定性と操作性が確保されます。
- 2. T字杖の握り手の高さは、肘関節が約20〜30度屈曲する位置が一般的です。45度は過度の屈曲であり、不適切な姿勢や負担の原因となります。正しくは:T字杖の握り手は、肘関節が約20〜30度屈曲する位置に設定するのが適切です。選びやすい理由:杖の高さ調整で関節角度が重要であることは正しい認識ですが、具体的な角度を誤解している可能性があります。混同注意:他の補助具(例:平行棒など)や特定の動作での肘関節角度と混同する可能性があります。
- 3. 松葉杖の脇当ては、腋窩から指2〜3横指(約3〜5cm)下方に位置させるのが適切です。15cm下方では支持が不安定になり、不適切な荷重になります。正しくは:松葉杖の脇当ては、腋窩から指2〜3横指(約3〜5cm)下方に配置するのが適切です。選びやすい理由:脇に直接当てない、という原則は正しいが、具体的な距離を誤って覚えている可能性があります。混同注意:杖の長さの全体的な印象と、脇当ての具体的な位置を混同する可能性があります。特に、脇への圧迫を避けるための距離が過大に解釈されることがあります。
- 4. 杖の長さの決定方法は、利用者の身長、疾患の種類、症状の程度、使用目的(例:体重免荷、バランス補助)など、病態によって調整されるべきです。一律の方法ではありません。正しくは:杖の長さの決定方法は、利用者の病態や使用目的に応じて個別に調整されます。選びやすい理由:基本的な測定方法は共通する部分もありますが、最終的な微調整や判断は病態によって異なります。混同注意:基本的な測定基準(例:大転子、手関節高)と、個別の適用を混同する可能性があります。
- 5. 杖先ゴムの状態確認は、安全のために使用前後の日常的な確認が必須です。年に1回では不十分であり、摩耗や劣化は転倒リスクに直結するため、頻繁なチェックが求められます。正しくは:杖の先端ゴムの状態は、安全のため使用前後に毎回確認すべきです。選びやすい理由:定期的な点検が必要であるという認識は正しいが、その頻度を過小評価している可能性があります。混同注意:他の医療機器や福祉用具の定期点検の頻度と混同する可能性があります。杖先ゴムは特に消耗が早く、安全性に直結するため、より頻繁な確認が必要です。
国試ポイント
杖の種類ごとの適切な長さや適合に関する具体的な知識が問われています。特に、誤りやすい数値や部位の誤認を誘う選択肢が配置されており、正確な知識が求められます。
混同注意
松葉杖の脇当て位置(指2〜3横指下)やT字杖の肘関節角度(20〜30度)といった具体的な数値と混同しやすいです。また、杖の長さの調整が病態によって異なる点も盲点になりやすいです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、各杖の種類に応じた適切な身体部位(例:大転子、手関節、腋窩からの距離、前腕の位置)と、それに対応する角度や距離の具体的な数値が正確に記憶できているかを確認します。また、病態に応じた調整の必要性も問われる可能性があります。
関連知識
各種杖(T字杖、ロフストランド杖、松葉杖、四点杖など)の適応、禁忌、特徴、および正しい測定方法と調整方法。特に、それぞれの杖が提供する支持性や安定性の違いと、それに応じた身体各部の適合基準について深く理解しておくことが重要です。