腎臓の解剖について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ネフロンは腎臓の基本的な機能単位であり、血液を濾過する糸球体と、濾過された液から必要な物質を再吸収し、不要な物質を分泌して尿を形成する尿細管(近位尿細管、ヘンレのループ、遠位尿細管)から構成されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 糸球体は腎臓の皮質に位置し、血液を濾過する役割を担っています。正しくは:糸球体は腎臓の皮質部分に存在します。選びやすい理由:腎臓の内部構造について漠然とした知識があると、皮質と髄質の区別があいまいになりやすい。混同注意:腎髄質にはヘンレのループや集合管が多く存在しますが、糸球体は皮質にあります。
- 2. 輸出細動脈は糸球体から出た後、尿細管周囲毛細血管網を形成し、血液の再吸収と分泌に関与しますが、集合管に直接つながるわけではありません。正しくは:輸出細動脈は尿細管周囲毛細血管網を形成します。選びやすい理由:腎臓内の血管と尿生成に関わる構造が連続しているという印象から、集合管につながると誤解しがち。混同注意:腎動脈→輸入細動脈→糸球体→輸出細動脈→尿細管周囲毛細血管網(→静脈系)という血液の流れと、尿細管→集合管という尿の流れを混同しやすい。
- 3. 正解。ネフロンは腎臓の機能単位であり、糸球体(腎小体の一部)とそれに続く尿細管(近位尿細管、ヘンレのループ、遠位尿細管)から構成されます。
- 4. 輸入細動脈は糸球体につながり、血液を糸球体に供給します。ヘンレの係蹄は尿細管の一部であり、血液が直接流入することはありません。正しくは:輸入細動脈は糸球体へとつながります。選びやすい理由:「輸入」という言葉から、何らかの物質を送り込む経路と捉え、尿生成過程の一部であるヘンレの係蹄と結びつけやすい。混同注意:血液の流れ(動脈→糸球体)と尿の流れ(尿細管→ヘンレのループ)を混同しやすい。
- 5. ボーマン嚢は糸球体を包み込む構造で、腎皮質に位置します。腎乳頭は腎髄質の先端部分で、集合管の開口部があり、尿を腎杯へと送り出します。両者は位置も機能も異なります。正しくは:腎乳頭は腎杯へと尿を導き、ボーマン嚢は糸球体を包み込みます。選びやすい理由:腎臓内の様々な「嚢」や「乳頭」という構造が複数あるため、どれがどこに位置し、何と関連するかを混同しやすい。混同注意:ボーマン嚢(腎皮質、糸球体を包む)と腎乳頭(腎髄質、集合管開口部)の解剖学的位置と機能を混同しやすい。
国試ポイント
腎臓の基本的な解剖学と機能単位であるネフロンの構成要素を正しく理解しているかどうかが問われています。特に、糸球体、尿細管、およびそれらを取り巻く血管系の位置関係と役割の理解が重要です。
混同注意
腎臓の皮質と髄質における構造の配置(例:糸球体は皮質、ヘンレのループは髄質)、血管系(輸入細動脈、輸出細動脈、尿細管周囲毛細血管網)と尿生成系(糸球体、ボーマン嚢、尿細管、集合管)の接続関係。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、ネフロンの各部位での具体的な物質の再吸収・分泌機能、または腎臓のホルモン産生機能(レニン、エリスロポエチンなど)について問われる可能性があります。
関連知識
腎臓の構造(皮質、髄質、腎錐体、腎乳頭、腎杯、腎盂)、ネフロンの各部位の名称と機能(糸球体濾過、再吸収、分泌)、腎臓の血液供給と神経支配。