下大静脈に直接入るのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
肝静脈と腎静脈は、それぞれ肝臓と腎臓から直接下大静脈に血液を流入させる主要な静脈です。他の選択肢の胃静脈、脾静脈、空回腸静脈は門脈系に属し、最終的に門脈本幹を経て肝臓に入り、肝静脈を介して下大静脈に合流するため、直接下大静脈には繋がりません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。肝静脈は肝臓から血液を下大静脈へ直接送る血管です。肝臓内の中心静脈が集まって肝静脈となり、そのまま下大静脈に合流します。選びやすい理由:他の門脈系に含まれる血管と混同しやすいですが、肝静脈は門脈とは異なる流れです。混同注意:門脈系の血管(脾静脈、上腸間膜静脈、下腸間膜静脈)
- 2. 胃静脈(右胃静脈、左胃静脈など)は、直接下大静脈には合流しません。これらは門脈、特に門脈本幹や脾静脈に流入します。正しくは:胃静脈は門脈(または脾静脈)に合流します。選びやすい理由:腹部の主要な臓器からの静脈であるため、下大静脈に直接流入すると考えてしまうかもしれません。混同注意:下大静脈に直接合流する腹部臓器の静脈(例:腎静脈、肝静脈)
- 3. 脾静脈は脾臓からの血液を集め、上腸間膜静脈と合流して門脈本幹を形成します。したがって、直接下大静脈には合流しません。正しくは:脾静脈は門脈本幹を形成するために上腸間膜静脈と合流します。選びやすい理由:大きな臓器である脾臓からの静脈なので、主要な血管に直接流れ込むと誤解しやすいです。混同注意:門脈系の他の血管(上腸間膜静脈、下腸間膜静脈)
- 4. 空回腸静脈は小腸(空腸、回腸)からの血液を集め、上腸間膜静脈に流入します。上腸間膜静脈は最終的に門脈本幹の一部となるため、直接下大静脈には合流しません。正しくは:空回腸静脈は上腸間膜静脈に合流します。選びやすい理由:腸からの血液を運ぶ重要な血管であり、下大静脈につながると思い込みやすいです。混同注意:上腸間膜静脈、門脈本幹
- 5. 正解。腎静脈は腎臓からの血液を下大静脈へ直接送る血管です。左右の腎臓からそれぞれ腎静脈が分岐し、直接下大静脈に合流します。選びやすい理由:副腎静脈や性腺静脈の左右差(左は腎静脈に合流し、右は直接下大静脈に合流)と混同することがあるかもしれませんが、腎静脈自体は両側とも直接下大静脈に合流します。混同注意:副腎静脈、性腺静脈(精巣静脈・卵巣静脈)
国試ポイント
下大静脈に直接合流する主要な静脈を問う問題です。特に、門脈系と体循環系の違いを理解しているかが試されます。腹部臓器からの静脈還流経路の基本的な知識が求められます。
混同注意
門脈系に属する静脈と、直接下大静脈に合流する静脈の区別が主な混同ポイントです。特に、腹部臓器の血管は経路が複雑なため、細部の知識が曖昧だと誤答につながりやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、門脈系と体循環静脈系のどちらに属するかをまず判断する。また、左右で合流経路が異なる静脈(例:副腎静脈、性腺静脈)があることを念頭に置く。
関連知識
門脈系の主要な血管(上腸間膜静脈、下腸間膜静脈、脾静脈、門脈本幹)とその合流経路。副腎静脈や性腺静脈(精巣静脈・卵巣静脈)の合流経路(特に左右差)。