特別支援学校の教育環境で誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
特別支援学校の学級編制基準は、障害の種類や程度に応じて児童生徒一人ひとりへのきめ細やかな指導を可能にするため、非常に少人数制となっています。小学校・中学校に準ずる教育を行う学級では通常6名以下であり、10名以上という記述は誤りです。この少人数制は、個別の教育的ニーズに対応するための重要な要素です。
選択肢ごとの解説
- 1. 特別支援学校では、児童生徒の障害の状態や特性に応じた「自立活動」を効果的に実施するため、言語指導室、理学療法室、作業療法室、遊戯室など、専門的な設備を備えた教室を設置することが義務付けられています。選びやすい理由:自立活動という専門的な概念や、それに対応する教室が具体的にどういうものかを知らない場合、判断に迷う可能性があります。混同注意:通常の学校には見られない専門的な教室のため、必要性や設置基準について誤解する可能性があります。
- 2. 特別支援学校は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱に加えて、発達障害を含むその他の障害のある児童生徒も教育の対象としています。重度の発達障害や複数の障害を併せ持つ児童生徒は特別支援学校に在籍する場合があります。選びやすい理由:発達障害の児童生徒は通常学級に在籍し、通級指導を受けるケースも多いため、特別支援学校に「も」在籍するという点が疑問に感じられるかもしれません。混同注意:発達障害の児童生徒が通常学級に在籍するケース(インクルーシブ教育や通級指導)と、特別支援学校に在籍するケースの区分けを混同する可能性があります。
- 3. 正解。特別支援学校の学級編制は、児童生徒一人ひとりの障害の特性に応じたきめ細やかな指導を行うため、少人数編成が原則です。小学校・中学校に準ずる教育を行う学級の場合、1学級の児童生徒数は通常6名以下と定められており、10名以上ではありません(幼稚部は3名、高等部は8名以下などの特例がありますが、いずれも10名以上ではありません)。正しくは:学級の定員は概ね8名以下と定められています。(小学校・中学校に準ずる教育を行う学級では通常6名以下)選びやすい理由:通常の小中学校の学級編成人数(30~40名程度)と比較して、特別支援学校の具体的な人数を知らないと判断に迷うことがあります。混同注意:通常の学校の学級編制基準(小学校35名、中学校40名など)と混同してしまう可能性があります。
- 4. 嚥下機能に障害のある児童生徒や摂食に配慮が必要な児童生徒が多いため、特別支援学校では、刻み食、ミキサー食、ゼリー食など、個々の状態に応じた様々な形態の食事を提供できるよう、調理設備や配膳体制が整えられています。選びやすい理由:学校給食の提供体制について具体的なイメージが湧きにくい場合、判断に迷うかもしれません。混同注意:一般的な学校給食における画一的な提供方法と、特別支援学校での個別対応の違いを混同する可能性があります。
- 5. 肢体不自由や重度重複障害のある児童生徒のために、排泄介助が必要な場合や、座位保持が困難な場合でも安全かつ衛生的に排泄できるよう、ベッドやストレッチャー状の介助用トイレ(おむつ交換台など)が設置されている学校があります。選びやすい理由:通常の学校には見られない特別な設備であるため、設置の有無や必要性について知らないと判断しにくいかもしれません。混同注意:一般的な多機能トイレやバリアフリー設備と、より重度の障害に対応するための専門的な設備の違いを混同する可能性があります。
国試ポイント
この問題は、特別支援学校の教育環境に関する基本的な知識、特に学級編制の人数基準について問うものです。教育制度や設備の具体的な内容、そしてその背景にある教育理念を理解しているかが試されます。特別支援学校が提供する個別化された教育支援の具体例を知ることが重要です。
混同注意
通常の小中学校の教育環境や学級編制基準、あるいは一般的なバリアフリー設備と、特別支援学校の専門的で個別化された教育環境や設備の違いを混同しやすい点が挙げられます。特に学級人数については、具体的な数値を知らないと判断が難しいでしょう。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、特別支援学校の教育課程における「自立活動」の具体的内容や目的、または医療的ケアの提供体制やその法的位置づけについて問われる可能性があります。また、インクルーシブ教育システムにおける特別支援教育の役割や、地域との連携についても理解しておく必要があります。
関連知識
特別支援学校は、障害のある児童生徒が自立し、社会参加するために必要な知識や技能を習得できるよう、専門的な教育を行う学校です。その教育課程には「自立活動」が設けられ、個別の教育支援計画(IEP)に基づいた指導が行われます。また、医療的ケアが必要な児童生徒のために看護師が配置され、医療的ケア室が設置されている場合もあります。学校全体として、障害の特性に応じたバリアフリー環境(スロープ、エレベーター、介助用トイレ、水治療室など)が整備されています。