腸骨稜に付着する筋はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
広背筋は、その一部が胸腰筋膜を介して腸骨稜の後方に停止します。胸腰筋膜は広背筋の停止腱の一部であり、腸骨稜にしっかりと付着しています。他の選択肢の筋は、腸骨稜に直接的な起始・停止を持ちません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。広背筋は胸腰筋膜を介して腸骨稜に停止します。具体的には、胸腰筋膜の浅葉が腸骨稜の後方部分に付着し、広背筋の停止部の一部となります。
- 2. 小殿筋の起始は腸骨の外面(前殿筋線と下殿筋線の間)であり、腸骨稜ではありません。正しくは:小殿筋の起始は腸骨の外面です。選びやすい理由:殿筋群は骨盤周囲に位置するため、腸骨稜との関連を想像しやすいかもしれません。しかし、殿筋群の中でも起始部が腸骨稜にあるのは中殿筋と大殿筋の一部のみです。混同注意:中殿筋や大殿筋の腸骨稜への付着
- 3. 僧帽筋の起始は後頭骨の上項線、項靱帯、第七頸椎から全胸椎の棘突起であり、腸骨稜には付着しません。正しくは:僧帽筋の起始は後頭骨、項靱帯、頸椎・胸椎の棘突起です。選びやすい理由:体幹の大きな筋であり、広範囲に付着するため、誤って腸骨稜にも付着すると考えてしまう可能性があります。混同注意:広背筋など、体幹の広範囲に付着する他の大きな筋
- 4. 多裂筋は仙骨、胸腰筋膜、腰椎、胸椎、頸椎の棘突起や関節突起に起始を持ちますが、腸骨稜に直接付着するわけではありません(胸腰筋膜を介して間接的なつながりを持つ部分はありますが、直接的な起始・停止とは言えません)。正しくは:多裂筋の起始は仙骨、胸腰筋膜、各椎骨の棘突起や関節突起です。選びやすい理由:胸腰筋膜が腸骨稜に付着することから、多裂筋も間接的に関連があると感じるかもしれませんが、直接的な付着部ではありません。脊柱起立筋群の一部であり、深層にあるため、その複雑な付着部について混乱しやすいです。混同注意:脊柱起立筋群の他の筋、特に腸肋筋や最長筋の腸骨への付着
- 5. 大腰筋の起始は第12胸椎から第5腰椎の椎体と椎間円板、および腰椎の横突起であり、腸骨稜には付着しません。正しくは:大腰筋の起始は胸椎・腰椎の椎体および横突起です。選びやすい理由:腸骨筋と大腰筋が合わさって腸腰筋となるため、腸骨筋の付着部位である腸骨と混同しやすいです。混同注意:腸骨筋の腸骨窩への付着
国試ポイント
筋の起始・停止部位に関する基本的な知識が問われています。特に、体幹の大きな筋や骨盤周囲の筋は、複数の骨にまたがる複雑な付着を持つことが多いため、正確な解剖学的知識が求められます。胸腰筋膜のような結合組織を介した付着も重要なポイントです。
混同注意
腸骨稜に付着する筋は多数存在するため、他の部位に付着する筋と混同しやすいです。特に、腹筋群(外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋)、殿筋群(中殿筋、大殿筋)、脊柱起立筋群(腸肋筋、最長筋)、腰方形筋などとの区別が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、腸骨稜に付着する主要な筋(腹筋群、殿筋群、広背筋、腰方形筋、脊柱起立筋群)を正確に識別できるかを確認します。また、胸腰筋膜を介した付着や、特定の筋のどの部分が付着するのか(例:大殿筋の腸骨稜への付着は上部のみなど)といった詳細な知識も問われる可能性があります。
関連知識
腸骨稜には、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋、広背筋、大殿筋、中殿筋、腰方形筋、脊柱起立筋群(腸肋筋、最長筋)など、多くの重要な筋が付着します。これらの筋は体幹の安定性や運動に深く関与しています。特に胸腰筋膜を介した筋の付着は、体幹機能において非常に重要です。