SIASの評価で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)は脳卒中片麻痺患者の運動機能、感覚、高次脳機能などを評価する総合的な尺度です。非麻痺側の握力は、麻痺側機能の評価と同時に、患者の全体的な身体能力や日常生活活動(ADL)への影響を把握するために重要な指標とされます。特に、麻痺していない側の機能が残存能力としてADL自立度に関連するため、評価項目に含まれます。
選択肢ごとの解説
- 1. SIASの評価項目に「注視」は直接含まれません。眼球運動や視野の評価は別項目や他の検査で行われることが多いです。正しくは:視野または眼球運動障害の有無。選びやすい理由:脳卒中では眼球運動障害や視野障害が高頻度に見られるため、評価項目に含まれると考えやすい。混同注意:頭部CTやMRIによる画像診断、神経学的診察における脳神経機能評価。
- 2. SIASには感覚機能の評価項目がありますが、「痛覚」はその一部であり、触覚、位置覚、立体覚など他の感覚も評価されます。痛覚単独でSIASの主要な評価項目として挙げられることは稀です。正しくは:触覚、位置覚、立体覚などを含む感覚機能全般の評価。選びやすい理由:脳卒中患者ではしびれや痛みなどの感覚障害を訴えることが多いため、痛覚も重要な評価項目であると考えやすい。混同注意:感覚検査一般、あるいは脳卒中後の疼痛評価(CRPSなど)。
- 3. SIASの評価項目には、筋緊張や深部腱反射の評価は含まれますが、「病的反射」は含まれていません。病的反射は神経学的診察の項目であり、SIASのスコアを構成するものではありません。正しくは:筋緊張または深部腱反射。選びやすい理由:脳卒中後の神経学的異常として病的反射が出現するため、評価項目に含まれると推測しやすい。混同注意:神経学的診察の基本的な項目。
- 4. SIASの評価項目には、麻痺側上下肢の「関節可動域」の評価は含まれますが、「膝関節可動域」に限定されるものではありません。肩、肘、手首、股関節、足関節など全身の主要関節の可動域が評価対象となります。正しくは:麻痺側上下肢の関節可動域。選びやすい理由:脳卒中患者では関節拘縮が起こりやすいため、関節可動域の評価が重要であると認識しやすい。混同注意:ROM測定全般。
- 5. 正解。SIASの運動機能評価には、麻痺側だけでなく「非麻痺側の握力」が含まれています。これは、非麻痺側の機能がADL遂行能力に大きく寄与するため、その能力を把握する上で重要な指標となるからです。選びやすい理由:SIASは主に麻痺の程度を評価するスケールであるため、非麻痺側の項目が含まれることに疑問を感じる可能性がある。混同注意:麻痺側のみの運動機能評価。
国試ポイント
SIASの評価項目とその評価目的を覚える。特に、非麻痺側の機能評価も含まれる点が重要。
混同注意
SIASが単なる麻痺側の機能評価だけでなく、全身的な機能やADLに関連する項目も含む点と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
SIASに関する問題が出た場合、評価項目が麻痺側のみならず非麻痺側の機能や高次脳機能など、脳卒中後の生活を包括的に評価する視点が含まれているかを確認する。
関連知識
SIASは運動機能(麻痺側・非麻痺側)、感覚機能、高次脳機能、関節可動域、疼痛、QOLなど多岐にわたる項目で構成されている。脳卒中患者の包括的評価尺度としてBI(バーセルインデックス)やFIM(機能的自立度評価法)との違いも理解しておく。