治療についてのインフォームドコンセントで適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
インフォームドコンセントは、患者が治療内容を十分に理解し、自らの意思で治療に同意するプロセスです。その内容は、後々の確認やトラブル防止のためにも書面で記録し保管することが義務付けられています。これにより、患者の権利保護と医療行為の透明性が確保されます。
選択肢ごとの解説
- 1. インフォームドコンセントでは、患者が内容を理解できるよう、専門用語は避け、平易な言葉で説明することが重要です。正しくは:医療従事者は、患者が理解しやすいように平易な言葉で説明を行うべきである。選びやすい理由:医療の専門家としての知識を示すべきだと考えるかもしれない。混同注意:専門的な内容を正確に伝えることと、患者に理解してもらうことのバランス。
- 2. 正解。インフォームドコンセントのプロセスと内容を書面で残すことは、患者と医療従事者双方の合意を明確にし、後のトラブル防止や情報共有の基礎となるため極めて重要です。選びやすい理由:特になし。一般的な常識的な選択肢。混同注意:口頭での同意でも有効な場合があるが、重大な治療や手術、研究などでは文書が必須となる。
- 3. 患者からの要求がなくても、治療の目的、内容、リスク、代替手段など、必要な情報は事前に医療従事者側から積極的に説明する義務があります。正しくは:医療従事者は、患者からの要求の有無にかかわらず、治療に関する必要な情報を積極的に説明する。選びやすい理由:患者の自己決定権を尊重し、患者が望まない情報提供は避けるべきだと考えるかもしれない。混同注意:患者の自己決定権と、医療従事者の説明義務の範囲。
- 4. 患者に十分な判断能力がない場合(例:意識障害、重度の認知症など)には、家族や代理人と協力して意思決定を支援し、患者にとって最善の利益を考慮する必要があります。常に患者自身の決定が優先されるわけではありません。正しくは:患者の判断能力に疑問がある場合、その能力を評価し、必要に応じて家族や代理人と協力して、患者にとって最善の利益を考慮した意思決定を行う。選びやすい理由:患者の自己決定権の尊重を過度に解釈してしまう可能性がある。混同注意:自己決定権の尊重と、判断能力が不十分な患者への対応。
- 5. 患者は一度同意した後でも、いつでもその同意を撤回する権利を持ちます。この権利には、正当な理由の有無は問われません。正しくは:患者は、一度与えた同意をいつでも自由に撤回できる。選びやすい理由:医療側が治療計画を立てているため、安易な撤回は許されないと誤解するかもしれない。混同注意:同意の「撤回」と、治療中止に伴う医療費や経過への責任。
国試ポイント
インフォームドコンセントの基本原則(理解しやすい説明、自己決定権の尊重、同意の撤回権、記録の重要性)について問う問題です。特に、患者の権利(撤回権)や医療従事者の義務(平易な説明)に関する知識が求められます。
混同注意
患者の自己決定権と、判断能力が十分でない患者への対応、あるいは医療従事者の説明義務の範囲。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、インフォームドコンセントの『具体的な内容(リスク、代替治療、予後など)』『対象(未成年、判断能力低下者)』『記録義務の範囲』について問われる可能性があります。
関連知識
医療法、医師法、医療倫理の四原則(自律尊重、無危害、善行、正義)、患者の権利章典。