血液凝固因子はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
血液凝固は、血管損傷時に血液が固まり出血を止める生理的なプロセスです。この過程には多くの凝固因子が関与しますが、特にトロンビンとフィブリノゲンは中心的な役割を担います。トロンビンはプロトロンビンから活性化され、フィブリノゲンをフィブリンに変換し、このフィブリンが網目状の構造を形成して血餅の主成分となります。
選択肢ごとの解説
- 1. アルブミンは血漿中に最も多く存在するタンパク質で、主に浸透圧の維持や物質輸送に関わりますが、血液凝固には直接関与しません。正しくは:血液凝固因子には含まれません。浸透圧の維持や物質運搬が主な機能です。選びやすい理由:血漿中の主要タンパク質であるため、漠然と「血液成分」として選択肢に紛れ込みやすい。混同注意:フィブリノゲンなど、他の血漿タンパク質と混同しやすいですが、機能が異なります。
- 2. 正解。トロンビンは、プロトロンビンから生成されるセリンプロテアーゼで、フィブリノゲンをフィブリンに変換し、血液凝固の最終段階で中心的な役割を果たします。正しくは:正解です。血液凝固カスケードの重要な酵素です。選びやすい理由:(正答なので特になし)混同注意:プロトロンビンと混同しやすいですが、トロンビンはプロトロンビンが活性化されたものです。
- 3. ヘモグロビンは赤血球内に存在するタンパク質で、酸素の運搬を主な機能とします。血液凝固には関与しません。正しくは:血液凝固因子には含まれません。酸素運搬が主な機能です。選びやすい理由:血液の主要成分であるため、誤って血液凝固に関わると考えてしまう可能性があります。混同注意:血液中の他のタンパク質(アルブミン、フィブリノゲンなど)と混同しやすいですが、機能が全く異なります。
- 4. 正解。フィブリノゲンは血漿中に存在するタンパク質で、トロンビンの作用によって不溶性のフィブリンに変換され、血餅の主成分を形成します。これは血液凝固の最終段階で不可欠なプロセスです。正しくは:正解です。血液凝固カスケードでフィブリンに変換される前駆体です。選びやすい理由:(正答なので特になし)混同注意:フィブリンと混同しやすいですが、フィブリノゲンが前駆体であり、フィブリンが最終的な凝固塊の成分です。
- 5. エリスロポエチンは主に腎臓から分泌されるホルモンで、骨髄での赤血球産生を促進します。血液凝固には直接関与しません。正しくは:血液凝固因子には含まれません。赤血球の産生を促進するホルモンです。選びやすい理由:「血液」に関連する物質なので、関連性を誤解してしまう可能性があります。混同注意:血液細胞の産生に関わる他の因子やサイトカインと混同しやすいですが、凝固とは別機能です。
国試ポイント
血液の生理機能、特に血液凝固のメカニズムに関する基本的な知識を問う問題です。主要な凝固因子とその役割を正確に理解しているかが試されます。多くの凝固因子が存在するため、特に重要なものを選び出す能力が求められます。
混同注意
血液の構成成分(アルブミン、ヘモグロビンなど)、血液細胞の産生に関わる因子(エリスロポエチン)、凝固を抑制する因子(ヘパリンなど)と、凝固を促進する因子(凝固因子)を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、主要な凝固因子の番号(例:第VIII因子、第IX因子)や、凝固に関わるビタミン(ビタミンK)、あるいは抗凝固薬とその作用機序について問われる可能性があります。
関連知識
血液凝固カスケード(内因系、外因系、共通系)、ビタミンK依存性凝固因子(プロトロンビン、第VII因子、第IX因子、第X因子)、抗凝固薬の種類と作用機序(ワーファリン、ヘパリンなど)。血小板の機能。