Lewy小体型認知症の早期にみられる症状はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
レビー小体型認知症の早期には、繰り返し現れる具体的な幻視、認知機能の変動(注意力や覚醒レベルの変化)、およびパーキンソン病のような運動症状(振戦、固縮、寡動など)が特徴的に見られます。これらの症状は診断基準の中核的特徴とされており、特に幻視は早期からの重要な症状です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。レビー小体型認知症の三大主症状の一つであり、非常に詳細で反復的な幻視(人物や動物が多い)は、疾患の早期から認められる重要な特徴です。
- 2. 考想伝播は、自分の考えていることが他者に知られていると感じる精神病性症状であり、統合失調症に特徴的で、レビー小体型認知症の早期には通常見られません。正しくは:考想伝播は統合失調症の代表的な陽性症状の一つです。選びやすい理由:幻覚症状の一種であるため、幻視と混同して選びやすいかもしれませんが、内容と思考過程が異なります。混同注意:統合失調症でみられる幻覚・妄想症状とレビー小体型認知症でみられる幻視を混同しやすいです。
- 3. 失語は、言語の理解や表現に困難が生じる症状で、アルツハイマー型認知症の主要な症状の一つですが、レビー小体型認知症の早期に目立つことは稀です。正しくは:失語はアルツハイマー型認知症で早期から見られることが多い症状です。選びやすい理由:認知症の代表的な症状として広く知られているため、選びやすいかもしれません。混同注意:アルツハイマー型認知症の主要な症状とレビー小体型認知症の症状を混同しやすいです。
- 4. 著しい人格変化は、前頭側頭型認知症(特に行動型前頭側頭型認知症)の核となる症状であり、レビー小体型認知症の早期に前面に出ることは一般的ではありません。正しくは:著しい人格変化は前頭側頭型認知症(行動型FTLD)の主要な特徴です。選びやすい理由:認知症によって性格が変わるという認識から、一般論として選びやすいかもしれません。混同注意:前頭側頭型認知症でみられる行動・人格変化とレビー小体型認知症の症状を混同しやすいです。
- 5. 脱抑制は、不適切な行動や言動を自制できない状態を指し、これも前頭側頭型認知症(行動型前頭側頭型認知症)に特徴的な早期症状であり、レビー小体型認知症の早期には通常見られません。正しくは:脱抑制は前頭側頭型認知症(行動型FTLD)の重要な症状です。選びやすい理由:認知症による行動の変化として捉えられ、選択肢として魅力的に映るかもしれません。混同注意:前頭側頭型認知症でみられる行動・人格変化とレビー小体型認知症の症状を混同しやすいです。
国試ポイント
レビー小体型認知症の診断基準における主要な症状や、他の認知症(アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症など)との鑑別点を問う問題が頻繁に出題されます。特に、幻視、認知機能の変動、パーキンソニズムの三徴候は最も重要です。
混同注意
アルツハイマー型認知症の記憶障害や失語、前頭側頭型認知症の人格変化や脱抑制、統合失調症の精神病性症状など、他の疾患の主要症状と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
レビー小体型認知症の診断基準を網羅的に確認し、特に中核的特徴だけでなく、示唆的特徴や支持的特徴についても学習を深めること。また、それぞれの症状が他の主要な認知症(アルツハイマー型、前頭側頭型、血管性など)ではどのように現れるか、あるいは現れないかを比較できるようにしておくことが重要です。
関連知識
レビー小体型認知症の診断基準(MCD/DLBコンソーシアムの診断基準など)における中核的特徴(繰り返し出現する具体性の高い幻視、注意・覚醒レベルの変動、パーキンソニズム)と示唆的特徴(REM睡眠行動障害、抗精神病薬に対する著しい過敏性、嗅覚低下、便秘など)を理解することが不可欠です。