肘関節屈曲のみに作用するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
上腕筋は、上腕骨前面から尺骨の鉤突起や尺骨粗面に付着しており、肘関節のみをまたぐため、その作用は純粋に肘関節の屈曲に限定されます。他の選択肢の筋肉は、肘関節屈曲以外の作用(伸展、肩関節の運動、前腕の回旋など)も持っているため、「肘関節屈曲のみ」という条件には合致しません。
選択肢ごとの解説
- 1. 肘筋の主な作用は肘関節の伸展であり、屈曲作用はありません。正しくは:肘関節の伸展に作用する筋肉である。選びやすい理由:肘関節周辺に位置するため、肘関節のあらゆる運動に関わると誤解しやすいかもしれません。混同注意:上腕三頭筋の一部として、肘関節伸展に作用することを理解していないと、肘関節の動き全般に関わると考えてしまう可能性があります。
- 2. 正解。上腕筋は、上腕骨の前面から尺骨粗面および鉤突起に付着しており、肘関節のみをまたぐため、その作用は純粋に肘関節の屈曲に限定されます。肩関節や前腕の回旋には関与しません。
- 3. 烏口腕筋は肩関節の屈曲と内転に作用する筋肉であり、肘関節の屈曲作用は持ちません。正しくは:肩関節の屈曲および内転に作用する筋肉である。選びやすい理由:上腕の前面に位置するため、肘関節の動きに関連すると誤解されることがあります。混同注意:上腕二頭筋短頭の近くに位置するため、上腕二頭筋と混同して肘関節屈曲作用があると考えてしまうかもしれません。
- 4. 腕橈骨筋は肘関節の屈曲作用を持ちますが、特に前腕が回内・回外中間位にある際に強く作用します。また、前腕の回内・回外の補助作用も持ちます。したがって、「屈曲のみ」という条件には合致しません。正しくは:肘関節の屈曲に加えて、前腕の回内・回外の補助作用も持つ筋肉である。選びやすい理由:肘関節屈曲に大きく関与するため、「のみ」という条件を見落とすと正解肢として選びやすいです。混同注意:上腕二頭筋や上腕筋と同じく主要な肘関節屈筋であるため、純粋な作用を問われている点を見落とすと選択肢として有力に見えます。
- 5. 上腕二頭筋は強力な肘関節屈筋ですが、同時に前腕の回外作用や肩関節の屈曲作用も持ちます。そのため、「肘関節屈曲のみ」に作用するわけではありません。正しくは:肘関節の屈曲、前腕の回外、および肩関節の屈曲に作用する筋肉である。選びやすい理由:肘関節屈曲の代表的な筋肉であるため、「のみ」という限定詞を見落とすと、最も有力な正解肢に見えます。混同注意:主要な肘関節屈筋であることから、他の作用があることを考慮せずに選んでしまう可能性があります。
国試ポイント
筋肉の作用を単一の関節運動に限定して理解しているか、また複数の作用を持つ筋肉と純粋な作用を持つ筋肉を区別できるかが問われています。「〜のみに作用する」という限定的な条件を正確に読み解く力が重要です。
混同注意
上腕二頭筋や腕橈骨筋といった主要な肘関節屈筋と、上腕筋が持つ「純粋な肘関節屈曲」という特性を混同しやすい。特に上腕二頭筋は強力な屈筋であるため、他の作用を忘れがちです。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題された場合、他の関節(例えば股関節や膝関節)において「特定の単一動作のみに作用する筋肉」を問われる可能性があります。また、主動作筋だけでなく、補助筋や拮抗筋についても多角的に理解しているか確認されることも考えられます。
関連知識
肘関節の屈筋群とその作用の比較(上腕筋、上腕二頭筋、腕橈骨筋)。各筋肉の起始・停止、走行を正確に理解すること。特に二関節筋(上腕二頭筋)と一関節筋(上腕筋)の区別が重要です。