脳波検査について誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
成人の安静閉眼時、覚醒状態での脳波の主要な背景活動は、特に後頭部で優位に見られるα波(アルファ帯域、8~13Hz)です。θ波(シータ帯域、4~7Hz)は、主に眠気が生じた時や軽度の意識障害、あるいは乳幼児期から小児期にかけて優位に観察される波形であり、成人の安静覚醒閉眼時の背景活動としては不適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 開眼はα波を抑制します。これは、覚醒状態の集中や情報処理により、リラックスした閉眼時に出現するα波が減少するためです。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:α波は閉眼安静時に出現する特徴があるため、開眼で抑制されることは基本的な知識です。混同注意:α波と他の脳波(β波、θ波など)の出現条件。
- 2. β波は14Hz以上の周波数帯であり、α波(8~13Hz)よりも周波数が高いです。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:各脳波の周波数帯は基本的な知識であり、混同することは少ないでしょう。混同注意:各脳波の周波数帯と振幅。
- 3. ノンレム睡眠の深い段階(ステージ3、4)では、デルタ波などの高振幅徐波が特徴的に出現します。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:睡眠中の脳波変化は重要であり、特に深いノンレム睡眠での特徴は理解しておくべきです。混同注意:レム睡眠とノンレム睡眠での脳波の違い。
- 4. 脳の発達段階により、小児では成人に比べて脳波の成熟度が低く、背景活動(特に後頭部優位律動)の周波数は低いです。年齢とともに周波数は増加します。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:年齢による脳波の変化は重要な臨床的知識です。混同注意:発達段階と脳波の変化。
- 5. 正解。成人の安静閉眼時の主要な背景活動は、後頭部から出現するα波(アルファ帯域、8~13Hz)です。θ波(シータ帯域、4~7Hz)は、主に覚醒時傾眠や軽度意識障害、小児期に優位にみられます。正しくは:成人の安静覚醒閉眼時の背景活動は、α帯域が主体である。選びやすい理由:脳波の各帯域がどのような状態や年齢層で優位に出現するかを正確に理解していない場合、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:α波とθ波の出現条件。特に、θ波が小児で優位であることと混同しやすい。
国試ポイント
この問題は、脳波の基本的な生理学的特徴、特に各波形の種類(α、β、θ、δ)、周波数帯域、出現条件(覚醒、睡眠、開閉眼)、および年齢による変化に関する知識を問うものです。脳波検査の基礎的な理解が求められます。
混同注意
各脳波の周波数帯、特にα波とθ波の出現条件や優位な部位、さらに睡眠段階における脳波の変化(レム睡眠、ノンレム睡眠の各段階)を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後、同じ論点が出題される場合、脳波の各波形(α, β, θ, δ)の具体的な周波数帯域、出現部位、生理的意義(例:集中、リラックス、睡眠段階)、または病態時(例:てんかん、意識障害)における脳波の変化についてより詳細な知識が問われる可能性があります。また、誘発脳波(SEP, ABR, VEP)や事象関連電位(ERP)に関する知識も関連して出題されることが予想されます。
関連知識
脳波は、大脳皮質の神経細胞の電気活動を頭皮上から記録したものです。周波数によって、δ波(0.5-4Hz)、θ波(4-7Hz)、α波(8-13Hz)、β波(14-30Hz以上)などに分類されます。それぞれの波形は、覚醒度、睡眠段階、疾患などに応じて特徴的な変化を示します。臨床では、てんかん診断、意識障害の評価、脳死判定などに用いられます。