注意機能の評価はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
TMT(Trail Making Test)は、数字や文字を順に結ぶことで、選択的注意、持続的注意、注意の転換、情報処理速度、遂行機能などを総合的に評価するテストであり、注意機能の評価において非常に重要かつ広く用いられています。
選択肢ごとの解説
- 1. SCTは、未完成の文章を被験者に補完させることで、性格や深層心理、対人関係などを評価する投影法テストです。注意機能の直接的な評価には用いません。正しくは:SCTは性格や内面的な葛藤を評価するテストです。選びやすい理由:心理テストの1つなので、漠然と脳機能の一部を測るテストと誤解される可能性があります。混同注意:広範な高次脳機能評価と混同されることがあります。
- 2. MMPIは、多数の質問項目に対する回答から、個人のパーソナリティ特性や精神病理を評価する自己記入式質問紙法です。注意機能の評価を目的とするものではありません。正しくは:MMPIはパーソナリティや精神病理を評価するテストです。選びやすい理由:これも心理テストであり、多様な精神状態を評価するイメージから、注意機能も含まれると誤解されることがあります。混同注意:他の高次脳機能障害評価バッテリーや、特定の認知機能評価と混同されることがあります。
- 3. バウムテストは、被験者に自由に木を描いてもらうことで、無意識の葛藤や性格、自己像などを分析する投影法テストです。注意機能の直接的な評価ではありません。正しくは:バウムテストは、個人の内面や性格を評価する投影法テストです。選びやすい理由:創造性や集中力を要するため、間接的に注意機能と関連があるように感じられるかもしれませんが、直接的な評価指標ではありません。混同注意:他の描画テストや、高次脳機能のスクリーニング検査と混同されることがあります。
- 4. 正解。TMTは、Part Aで数字の順序連結、Part Bで数字と文字の交互連結を行うことで、注意の転換、選択的注意、持続的注意、視覚探索、遂行機能などを総合的に評価する代表的な検査です。特にPart Bは注意の転換能力を強く反映します。
- 5. Kohs立方体組合せテストは、見本と同じ模様になるように色付きの立方体を組み合わせる課題で、視空間認知能力、構成能力、問題解決能力、計画性などを評価します。注意機能も間接的に関与しますが、主要な評価対象ではありません。正しくは:Kohs立方体組合せテストは、視空間認知能力や構成能力を評価する検査です。選びやすい理由:パズル的な要素があるため、集中力や注意力が求められると感じやすいですが、直接的な注意機能の評価ではありません。混同注意:WAIS(ウェクスラー成人知能検査)などの一部であることから、広範な認知機能評価と混同されることがあります。
国試ポイント
国家試験では、主要な高次脳機能障害の評価バッテリーに含まれる各検査が、どの機能(注意、記憶、遂行機能、失語、失行、失認など)を主に評価するのかを正確に理解しているかが問われます。特にTMT、WAISの下位検査、ADAS、MMSEなどの基本的な知識は必須です。
混同注意
各検査が評価する主要な機能について、混同しやすい点が狙われがちです。特に投影法検査や性格検査が、特定の認知機能評価と誤って結びつけられないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各検査が評価する主要な機能(特にTMTが注意機能、遂行機能、情報処理速度を評価すること)を正確に判断できるかを確認します。
関連知識
高次脳機能評価の種類と目的:<br>・注意機能:TMT、CATS、Stroopテスト<br>・記憶機能:WMS-R、Rey複雑図形検査、三宅式記銘力検査<br>・遂行機能:WCST、FAB、BADS<br>・言語機能:SLTA、WAB<br>・視空間認知機能:Rey複雑図形検査、構成失行テスト<br>・全般的な認知機能:MMSE、HDS-R、MoCA