質問紙法によって行われるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
MMPI(ミネソタ多面人格目録)とYG性格検査は、いずれも質問項目への自己記入によって実施される質問紙法に分類される性格検査です。WCST、バウムテスト、Rorschachテストは、それぞれ課題遂行や絵画、インクの染みへの反応を通して評価を行う、質問紙法とは異なる形式の検査です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。MMPIは、質問項目に回答者が自分で記入する形式で実施される質問紙法による性格検査です。選びやすい理由:複数の性格検査が選択肢にあるため、形式を正確に理解していないと迷う可能性があります。混同注意:他の投影法検査と混同しやすいかもしれません。
- 2. WCSTは、カード分類を通して、抽象的思考や推論、課題解決能力などを評価する検査であり、質問紙法ではありません。主に実行機能を評価します。正しくは:WCSTは質問紙法ではなく、課題遂行を通して認知機能を評価する検査です。選びやすい理由:心理検査の知識が不足していると、形式に関わらず選択してしまう可能性があります。混同注意:他の認知機能検査や、自己記入式ではない性格検査と混同する可能性があります。
- 3. 正解。YG性格検査も、回答者が質問項目に対して「はい」「いいえ」「どちらでもない」などで回答する自己記入式の質問紙法による性格検査です。選びやすい理由:MMPIと同様に、性格検査であるため、他の形式の検査と見分けにくい可能性があります。混同注意:バウムテストやロールシャッハテストのような投影法検査と混同しやすいです。
- 4. バウムテストは、被験者に自由に木を描いてもらい、その絵から性格や心理状態を分析する投影法による心理検査であり、質問紙法ではありません。正しくは:バウムテストは質問紙法ではなく、絵画を通して分析する投影法による検査です。選びやすい理由:広く知られている心理検査であるため、形式を意識せず選択してしまうかもしれません。混同注意:質問紙法と投影法の区別が曖昧だと選びやすいです。
- 5. Rorschachテストは、インクの染み(ロールシャッハ図版)を見て、何に見えるかを自由に回答してもらうことで心理状態を分析する投影法による心理検査であり、質問紙法ではありません。正しくは:Rorschachテストは質問紙法ではなく、インクの染みへの自由回答を通して分析する投影法による検査です。選びやすい理由:心理検査の代表例として挙げられることが多いため、知識不足の場合に選択肢として選びやすいです。混同注意:質問紙法と投影法の区別が曖昧だと選びやすいです。
国試ポイント
心理検査の知識を問う問題では、個々の検査の名称と評価対象だけでなく、『実施形式(質問紙法、投影法、作業検査法など)』を正確に理解しているかが頻繁に問われます。特に、質問紙法と投影法との区別は重要です。
混同注意
質問紙法による性格検査と、投影法による性格検査、あるいは認知機能を評価する検査の実施形式が混同しやすいです。また、個々の検査の名称と目的が曖昧だと、形式と結びつけることが困難になります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各心理検査の『評価対象(何がわかるか)』と『実施形式(どのように行うか)』を正確に区別できているかを確認してください。特に、主要な性格検査や認知機能検査について、これらを整理しておくことが重要です。
関連知識
質問紙法とは、用意された質問項目に対し、回答者が自分で記入する形式の検査全般を指します。客観的な評価がしやすい反面、回答者の意図的な歪曲や自己理解の偏りが影響する可能性があります。主な質問紙法による検査には、MMPI、YG性格検査の他に、CMI(Cornell Medical Index)、POMS(Profile of Mood States)などがあります。一方、投影法は、曖昧な刺激に対する反応を分析することで、無意識的な側面を評価しようとする検査です。バウムテスト、Rorschachテストの他に、HTPテスト、CAT(児童用絵画統覚検査)、TAT(主題統覚検査)などがあります。