ホルモン分泌について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
黄体化ホルモン(LH)は、排卵後に卵巣の黄体細胞に作用し、黄体からのプロゲステロン分泌を強力に促進します。プロゲステロンは子宮内膜を妊娠に適した状態に整える重要な役割を担っています。
選択肢ごとの解説
- 1. プロラクチンは脳下垂体前葉から分泌されるホルモンであり、乳腺はプロラクチンの標的臓器ですが、分泌腺ではありません。正しくは:プロラクチンは脳下垂体前葉から分泌される。選びやすい理由:プロラクチンが乳腺に作用して乳汁分泌を促進することは事実なので、分泌源と勘違いしやすい。混同注意:ホルモンが作用する標的臓器とそのホルモンを分泌する内分泌腺とを混同しやすい。
- 2. 卵胞刺激ホルモン(FSH)は脳下垂体前葉から分泌されるホルモンです。視床下部からは性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が分泌され、これが下垂体を刺激してFSHやLHを分泌させます。正しくは:卵胞刺激ホルモンは脳下垂体前葉から分泌される。選びやすい理由:視床下部がホルモン分泌の中枢として重要であるため、主要なホルモンが視床下部から分泌されると誤解しやすい。混同注意:視床下部と下垂体の役割、特に放出ホルモンと刺激ホルモンの違いを混同しやすい。
- 3. エストロゲンは通常、ネガティブフィードバック機構により下垂体からの性腺刺激ホルモン(FSH、LH)の分泌を抑制します。ただし、排卵直前にはポジティブフィードバックによりLHサージを誘発することもあります。正しくは:エストロゲンは通常、下垂体の性腺刺激ホルモン分泌を抑制する。選びやすい理由:性周期のなかでエストロゲンが重要な役割を果たすため、常に分泌を促進すると誤解しやすい。特にLHサージのようなポジティブフィードバックも存在する点が混乱を招きやすい。混同注意:性ホルモンのフィードバック機構(ネガティブフィードバックとポジティブフィードバック)を混同しやすい。
- 4. 正解。黄体化ホルモン(LH)は、排卵後に形成される黄体に作用し、プロゲステロンの分泌を促進する主要なホルモンです。これにより子宮内膜が維持されます。選びやすい理由:正しい記述であるため、特に誘惑するポイントはない。
- 5. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)は視床下部から分泌され、下垂体を刺激して卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)の分泌を促します。正しくは:性腺刺激ホルモン放出ホルモンは視床下部から分泌される。選びやすい理由:「放出ホルモン」と「刺激ホルモン」の名称が似ているため、下垂体と視床下部を混同しやすい。混同注意:視床下部からの「放出ホルモン」と下垂体からの「刺激ホルモン」の区別を混同しやすい。
国試ポイント
本問題は、視床下部-下垂体-性腺系のホルモン分泌経路、各ホルモンの分泌源、および主要な作用機序に関する基本的な知識を問うています。特に、どのホルモンがどの臓器から分泌され、どのようなフィードバック調節を受けているかを正確に理解しているかが鍵となります。
混同注意
視床下部と下垂体からのホルモン(放出ホルモン vs 刺激ホルモン)の分泌源、およびホルモンが作用する標的臓器とその分泌腺を混同しやすい。また、エストロゲンのフィードバック作用におけるネガティブフィードバックとポジティブフィードバックの切り替わりも混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が問われた場合、各ホルモンの「分泌源」と「標的臓器・作用」を正しく結びつけられるか、またフィードバック機構の種類(促進か抑制か)を正確に判断できるかが重要になります。
関連知識
視床下部-下垂体-性腺系ホルモン(GnRH, FSH, LH, エストロゲン, プロゲステロン, テストステロン)のそれぞれの分泌臓器と主要な作用。ホルモン調節におけるネガティブフィードバックとポジティブフィードバックの概念。性周期における各ホルモンの役割と変動。