人格検査はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では1・3のいずれも正解とされています。 CMIは身体・精神症状を通して人格の傾向を評価し、STAIは特性不安を通じて人格特性を評価するため、両者とも人格検査に含まれます。一方、MMSE、WAIS、WMS-Rはそれぞれ認知機能、知能、記憶といった特定の機能の評価を目的とする検査であり、人格検査ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。CMI(Cornell Medical Index)は、身体症状と精神症状の両方を自己記入式で評価する質問紙であり、その精神症状の評価を通して個人の性格や精神状態の傾向を把握できるため、人格検査の一種とみなされます。
- 2. MMSE(Mini-Mental State Examination)は、認知機能全般(見当識、記銘力、注意・計算力、想起力、言語能力、図形構成能力など)を簡便に評価するための検査であり、人格や性格を直接評価するものではありません。正しくは:MMSEは認知機能のスクリーニング検査です。選びやすい理由:様々な精神科領域で用いられるため、なんとなく人格と関連すると思ってしまうかもしれません。混同注意:認知機能検査と人格検査の区別。MMSEが広く使われるため、その適用範囲を誤解しやすい。
- 3. 正解。STAI(State-Trait Anxiety Inventory)は、特性不安(個人の一般的な不安傾向)と状態不安(一時的な状況による不安)の2側面から不安の程度を測定する自己記入式質問紙であり、個人の性格特性の一部である不安傾向を評価するため、人格検査の一種とされます。
- 4. WAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale)は、成人用の知能検査であり、全般的知能指数(FSIQ)や下位検査から言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度などの認知能力を測定します。人格や性格を直接評価するものではありません。正しくは:WAISは成人用知能検査です。選びやすい理由:心理検査の代表的なものなので、選択肢にあると正答かと思いやすいかもしれません。混同注意:知能検査と人格検査の区別。WAISが最も有名な知能検査であるため、その名称に引きずられやすい。
- 5. WMS-R(Wechsler Memory Scale-Revised)は、ウェクスラー記憶検査の改訂版であり、視覚性記憶、聴覚性記憶、一般的記憶などの記憶機能を評価する検査です。人格や性格を直接評価するものではありません。正しくは:WMS-Rは記憶機能を評価する検査です。選びやすい理由:WAISと同じウェクスラーシリーズであるため、心理検査として誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:他のウェクスラーシリーズ(WAISなど)との混同。また、記憶検査も認知機能の一部ではあるが、人格とは異なる領域である。
国試ポイント
心理検査の種類とその目的を正確に区別できるかが問われています。特に、認知機能検査、知能検査、人格検査の違いを理解していることが重要です。
混同注意
心理検査全般の名前は似ていたり、略称が多くて混同しやすいです。特に、精神医学領域やリハビリテーション領域で用いられる検査は多岐にわたるため、それぞれの検査の主要な目的を正確に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、各検査の正式名称(略称のフルスペル)、開発者、評価対象(目的)、検査方法(自己記入式、面接、課題遂行など)を詳細に確認し、正確に区別できるかを問われる可能性があります。
関連知識
人格検査には、質問紙法(MMPI、YG性格検査など)、投影法(ロールシャッハテスト、TATなど)、作業検査法(ベンダーゲシュタルトテストなど)など多様なアプローチがあります。認知機能検査にはHDS-R、ADAS、FABなど、知能検査にはK-ABC、田中ビネー知能検査などがあります。記憶検査にはリバーミード行動記憶検査などがあります。