運動時の循環反応で誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
運動時には、活動筋への血液供給を優先するため、腎臓や消化管への血流は減少しますが、脳血流は自己調節機構により比較的安定して維持されるか、わずかに増加します。よって、「脳血流量が減少する」という記述は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。運動時は、全身の血管抵抗の調整により、脳血流量は比較的維持されるか、軽度増加することが一般的であり、減少することはありません。体全体で見れば運動時に循環血液量が骨格筋に優先的に配分されるため、相対的に脳血流量の割合が低下したとしても、絶対量としては維持されます。正しくは:脳血流量は維持されるか、わずかに増加する。選びやすい理由:運動時に特定の臓器への血流が減少するという知識から、脳もその対象となるのではないかと誤解しやすい。特に、消化器系や腎臓への血流が減少することと混同する。混同注意:消化器系や腎臓への血流減少、あるいは脳の酸素消費量に対する血流変化の正確な理解が不足していると誤解しやすい。
- 2. 運動時には、活動筋への血液供給を優先するため、腎臓などの非活動臓器への血流は交感神経の作用により減少します。これは、活動筋に必要な酸素と栄養を供給し、代謝産物を除去するための生理的適応です。選びやすい理由:これは正しい記述であるため、誤っている項目を選ぶ問題では正答ではありません。
- 3. 運動時には、骨格筋ポンプ作用の亢進や呼吸運動の増大、交感神経活動による静脈収縮などにより、静脈血の心臓への還流が促進され、心拍出量増加に寄与します。選びやすい理由:これは正しい記述であるため、誤っている項目を選ぶ問題では正答ではありません。
- 4. 運動時には、酸素需要の増大に対応するため、心拍数と1回拍出量が増加し、その結果として分時心拍出量(心拍数 × 1回拍出量)も顕著に増加します。選びやすい理由:これは正しい記述であるため、誤っている項目を選ぶ問題では正答ではありません。
- 5. 運動時には、活動している骨格筋への酸素供給を最大化するため、血管が拡張し、その結果として血流量が大幅に増加します。選びやすい理由:これは正しい記述であるため、誤っている項目を選ぶ問題では正答ではありません。
国試ポイント
運動時の循環生理における各臓器への血流配分の変化、特に脳血流の特性に関する知識が問われています。他の臓器(腎臓、消化器など)への血流減少と、脳血流の維持・増加を明確に区別できるかがポイントです。
混同注意
運動時の血流再分配において、腎臓や消化管など非活動臓器への血流減少と、脳血流の安定性やわずかな増加を混同しやすい。全身の血管収縮と脳血管の自己調節機構の違いが理解できていないと誤答につながる。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、運動強度と各臓器血流の関係、特に最大運動時と軽運動時の違い、あるいは特殊な状況下(例:熱中症など)での血流動態変化について問われる可能性があります。
関連知識
運動時の循環反応:心拍数増加、一回拍出量増加、分時心拍出量増加、静脈還流増加、活動筋血流増加、非活動臓器(腎臓、消化管など)血流減少。脳血流の自己調節機能。冠血流の増加。