次の文で示す病証を八脈交会穴を用いて治療する場合、取穴部位として正しいのはどれか。「帯下があり、腹部の皮膚のかゆみ、下腿前側のひきつりがみられる。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
問題文の病証は、帯下、腹部皮膚のかゆみ、下腿前側のひきつりであり、これらは奇経病証のうち帯脈、陽蹻脈、陰蹻脈に関連する症状と考えられます。特に帯下は帯脈病証の主症状であり、皮膚のかゆみは湿邪、下腿のひきつりは肝血虚や脾虚によるものと解釈できます。八脈交会穴の照海は陰蹻脈の交会穴であり、陰蹻脈は腹部、帯脈、内踝、下腿内側を循行するため、これらの症状に対して効果が期待されます。また、照海は足内側、内果尖の下方1寸に位置します。
選択肢ごとの解説
- 1. 足背、第4・第5中足骨底接合部の遠位は、足臨泣(帯脈の八脈交会穴)の取穴部位ですが、問題文の症状のうち帯下は帯脈病証を示唆するものの、陰蹻脈の症状も含まれるため、照海の方がより適切です。また、足臨泣の正確な取穴部位は、第4中足指節関節の後方陥凹部です。 正しくは:足臨泣(帯脈の八脈交会穴)
- 2. 足外側、外果尖の直下は、申脈(陽蹻脈の八脈交会穴)の取穴部位です。陽蹻脈は下腿外側や体側に関わりますが、問題文の症状には帯下や下腿前側のひきつりがあり、陰蹻脈の病証の方が合致します。 正しくは:申脈(陽蹻脈の八脈交会穴)
- 3. 正解。足内側、内果尖の下方1寸は、照海(陰蹻脈の八脈交会穴)の取穴部位です。陰蹻脈は下腿内側や腹部、帯脈に関与し、帯下、腹部皮膚のかゆみ、下腿前側のひきつりといった症状に合致するため正しい選択肢です。
- 4. 足内側、第1中足骨底内側の遠位陥凹部は、公孫(衝脈の八脈交会穴)の取穴部位です。衝脈は心胸部、胃、腹部に主に関わりますが、問題文の症状とは直接的な関連が薄いです。 正しくは:公孫(衝脈の八脈交会穴)
国試ポイント
八脈交会穴とその取穴部位、および主治・関連する奇経病証を正確に覚えることが重要です。
混同注意
照海(陰蹻脈)と申脈(陽蹻脈)、外関(陽維脈)と内関(陰維脈)、列缺(任脈)と後谿(督脈)、公孫(衝脈)と臨泣(帯脈)など、対になる八脈交会穴を混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、まず問題文の症状からどの奇経の病証かを判断し、次にその奇経の八脈交会穴とその取穴部位を正確に選択します。
覚え方
同様の問題が出た場合は、まず問題文の症状からどの奇経の病証かを判断し、次にその奇経の八脈交会穴とその取穴部位を正確に選択します。
対になる知識
照海(陰蹻脈)と申脈(陽蹻脈)、外関(陽維脈)と内関(陰維脈)、列缺(任脈)と後谿(督脈)、公孫(衝脈)と臨泣(帯脈)など、対になる八脈交会穴を混同しないように注意が必要です。
関連知識
八脈交会穴は、任脈(列缺)、督脈(後谿)、衝脈(公孫)、帯脈(臨泣)、陰蹻脈(照海)、陽蹻脈(申脈)、陰維脈(内関)、陽維脈(外関)の8穴です。それぞれの八脈交会穴が主治する奇経病証と、その奇経の経絡循行を合わせて覚えることが重要です。