オーバーハンド投球動作のコッキング相において肩峰前下部に痛みがあり、インピンジメントテストが陽性である患者に対する鍼治療で、罹患筋である棘上筋に対する局所治療穴として最も適切なのはどれか。
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正解は2番
解説
秉風は肩甲棘中央の上方、肩甲棘上窩に位置し、棘上筋の部を狙う際の局所治療穴として用いられる。棘上筋腱は肩峰前下部と上腕骨頭の間を通過するため、コッキング相などの投球動作でインピンジメントを起こしやすい部位である。
選択肢ごとの解説
- 1. 肩井は第7頸椎棘突起と肩峰の外側端を結ぶ線の中点に位置し、僧帽筋上にあって肩こり等に多用されるが、棘上筋の局所治療穴ではない。
- 2. 正解。秉風は肩甲棘中央の上方、肩甲棘上窩に位置し、棘上筋の部を狙う際の局所治療穴として用いられる。棘上筋腱は肩峰前下部と上腕骨頭の間を通過するため、コッキング相などの投球動作でインピンジメントを起こしやすい部位である。
- 3. 巨骨は鎖骨外端と肩甲棘の間の陥凹部に位置し、本問の棘上筋に対する直接的な治療穴としては適さない。
- 4. 肩髃は肩峰外側の前下方、三角筋中に位置し肩関節疾患全般に用いられるが、棘上筋そのものをターゲットとする場合には秉風がより適切である。
国試ポイント
インピンジメント症候群の原因筋である棘上筋の位置と、対応する経穴(秉風、肩髃など)の位置関係を問う問題が頻出である。
覚え方
秉風(ひんぷう)は「かぜ(風)のとりもち」ではなく、肩甲骨の上(棘上窩)で肩関節の風邪を払うと覚える。
対になる知識
肩甲骨周辺の主な経穴の位置として、棘上筋上に位置する秉風は肩甲棘上窩の中央の上方にあり、棘下筋に位置する天宗は肩甲骨棘下窩の中央にある。それぞれの筋の走行と解剖学的位置を対比して覚えることが重要である。
関連知識
オーバーハンド投球動作では、コッキング相後期に最大外旋と外転が強制され、腱板が烏口肩峰アーチと衝突しやすい。インピンジメントテストにはNeerテストやHawkinsテストがある。