病気の解説

ウイルス性髄膜炎

別名:無菌性髄膜炎

まず相談する診療科脳神経内科
この解説の項目7項目

緊急性の高い症状

発熱に加えて、意識がもうろうとする・けいれん・激しい頭痛や嘔吐・首が硬くて曲げられないなどがあるときは、ただちに救急(119)を要請してください。

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

ウイルス性髄膜炎では、発熱や倦怠感、頭痛、吐き気、食欲不振などのウイルス性の特徴から始まることが多いです。症状が強い・急に悪化する・なかなか治らないときは、早めに脳神経内科を受診してください。気になるときは放置せず相談してください。

基本

概要

ウイルス性髄膜炎は、ウイルスが髄膜に炎症を起こす病気です。最も一般的な原因はエンテロウイルス属のウイルスで、消化管にみられることが多く感染力が高いとされています。その他、単純ヘルペスウイルス(主にHSV-2)、水痘・帯状疱疹ウイルス、蚊を媒介とするアルボウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、HIVなどが挙げられます。HSV-2は性器ヘルペスと関連し、髄膜炎を起こすことがあります。

主な症状

症状は発熱や倦怠感、頭痛、吐き気、食欲不振などのウイルス性の特徴から始まることが多いです。まれに初期に症状がほとんど出ないこともあります。その後、髄膜炎を示唆する症状として発熱・頭痛・項部硬直が現れます。あごを胸につけようとすると痛みが走ることがあり、他の方向へ頭を動かすのは比較的楽な場合もあります。症状は細菌性髄膜炎と似ていますが、通常はより軽度で進行はゆっくりです。

検査と診断

診断

診断には腰椎穿刺と髄液の分析が用いられます。必要に応じて血液などの培養検査が行われることもあります。頭蓋内圧が高い場合はCTやMRIで原因を確認します。髄液は糖・タンパク質の濃度や白血球の数と種類を調べ、細菌性髄膜炎の有無を判断します。ウイルスの有無を確定するための培養検査は通常行われません。

治療

治療

治療は原因に応じて行われます。単純ヘルペスウイルスや水痘帯状疱疹ウイルスが疑われる場合にはアシクロビルが使用されることがあります。HIV感染では抗レトロウイルス薬が使われます。症状が重い場合には、原因が細菌性でないことを待たずに抗菌薬治療を始めることがあります。原因が特定されれば必要に応じて薬剤を変更します。

経過と生活

経過・予後

多くの患者は数週間以内に回復しますが、ウエストナイルウイルスやリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスによるものでは回復に数カ月かかることもあります。

脳神経内科で扱うほかの病気

出典

参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。