病気の解説

ケロイド

別名:ケロイド性瘢痕、蟹足腫

まず相談する診療科皮膚科
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受診の目安

  • 傷あとが赤く盛り上がり、もとの傷の範囲を越えて広がってきたとき
  • 傷あとの痛みやかゆみ、ひきつれが続くとき
  • ピアスの穴やニキビのあとなどに、硬いしこりができて大きくなってきたとき
  • 傷あとのせいで関節が動かしにくい、見た目がつらいと感じるとき

相談先は皮膚科または形成外科です。手術も含めて治療を選べる形成外科の受診も勧められています(メディカルノート)。見た目だけでは判断しにくいこともあり、症状が典型的でないときなどは、皮膚の悪性腫瘍などほかの病気と区別するために、皮膚の一部を採って顕微鏡で調べることがあります(日本皮膚科学会)。

基本

ケロイドとは

ケロイドは、けがや手術などの傷が治る過程で、傷あとが赤く盛り上がり、もとの傷の範囲を越えて広がっていく状態です(メディカルノート)(日本皮膚科学会)。傷の範囲内にとどまるものは「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」と呼ばれ、炎症が強いものをケロイド、やや弱いものを肥厚性瘢痕と考えるとよいとされています(メディカルノート)。

主な症状

  • 赤く盛り上がった、硬い傷あと
  • 痛みやかゆみ、皮膚のひきつれ
  • 重くなると、腕が上がりにくくなるなど体の動きに影響が出ることがあります

見た目の問題から、精神的なつらさにつながることもあります(メディカルノート)。胸、肩、ひじなど、皮膚が引っぱられやすい場所にできやすいとされます(メディカルノート)。

原因・なりやすい要因

傷を治そうとして起こる炎症が、本来必要な期間を過ぎても続いてしまうことが原因とされます(メディカルノート)。傷が治る過程でコラーゲンなどが過剰に作られることで起こるとされますが、詳しい仕組みはまだわかっていません(日本皮膚科学会)(DermNet NZ)。

きっかけになりやすい傷:ニキビ、ピアスの穴、水ぼうそう、やけど、すり傷・切り傷、虫刺され、予防接種や手術のあとなど。ごく小さな傷からでもできることがあります(メディカルノート)(日本皮膚科学会)(DermNet NZ)。まれに、はっきりした傷がないのにできることもあります(DermNet NZ)(MSDマニュアル家庭版)。

なりやすい要因:

  • 体質:ケロイドができやすい体質があると考えられ、家族内で多く出る家系があることも知られています(日本皮膚科学会)
  • 年齢:20〜30歳代は発症・悪化しやすい要因に挙げられています(メディカルノート)
  • ホルモンの分泌が多いこと(メディカルノート)。女性ホルモンは症状を悪化させることが知られています(日本皮膚科学会)
  • 高血圧、大きな手術やけがの後など全身の炎症が強い状態(メディカルノート)

治療

治療

ケロイドは「治らない」と考えるのは誤りで、治療法は進歩しているとされています(メディカルノート)。一方で、再発しやすいため、症状に応じていくつかの治療を組み合わせることもあります(日本皮膚科学会)。

  • ステロイドの注射・貼り薬:ステロイドの貼り薬や塗り薬が基本で、症状が強い場合は注射も行われます。炎症を抑え、盛り上がりを平らにする効果が期待されます(日本皮膚科学会)(MSDマニュアル家庭版)(メディカルノート)。
  • 圧迫・シリコンシート:傷あとを圧迫したり、シリコンのシートで覆ったりして再発を防ぎます(MSDマニュアル家庭版)(日本皮膚科学会)。
  • 手術:ケロイドを切り取ります。切り取った傷あとに、もとより大きなケロイドができることがよくあるため、注射・圧迫・放射線などと組み合わせて再発を防ぎます(MSDマニュアル家庭版)(DermNet NZ)。
  • 放射線治療・レーザー・冷凍療法:手術後の再発予防などに使われることがあります(日本皮膚科学会)(DermNet NZ)(メディカルノート)。

フィルムやファンデーションで目立たなくする方法もあります(メディカルノート)。

日常生活の注意・セルフケア

治療中は、医療機関の指示を最優先にしてください。

  • ケロイドができやすい人は、傷ができたら早めに治療を受けることが大切とされています(日本皮膚科学会)。
  • やけどなど傷を作らないよう気をつけ、ピアスはできれば控えたほうがよいとされています(日本皮膚科学会)。
  • 圧迫による治療は、皮膚科専門医の指示のもとで行います(日本皮膚科学会)。

経過と生活

経過

ケロイドは治療後も再発しやすく、少なくとも2年間は経過をみる必要があるとされます(日本皮膚科学会)。

皮膚科で扱うほかの病気

出典

日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「ケロイド」 / メディカルノート「ケロイド・肥厚性瘢痕」(日本医科大学 形成外科学教室 小川令 先生 監修) / MSDマニュアル家庭版「ケロイド」 / DermNet NZ「Keloids and hypertrophic scars」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。