病気の解説
急性鼻炎
受診の目安
次のようなときは、医療機関に相談してください(MedlinePlus)(CDC)。
- 息が苦しい、呼吸が速い
- 水分がとれない、尿が少ないなど脱水が心配なとき
- 熱が4日を超えて続く
- 10日以上たっても症状が良くならない
- いったん良くなった熱やせきが、ぶり返したり悪化したりする
- ぜんそくや心臓・肺の病気など、持病が悪くなった
大人は内科、子どもは小児科が相談先です。鼻の症状が長引くときは耳鼻咽喉科も選べます。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などでも似た症状が出るため、症状だけで「ただのかぜ」と決めることはできません。重症化しやすい持病のある人は、軽く見えても早めに医療機関に連絡することが勧められています(CDC)。
基本
急性鼻炎とは
急性鼻炎は、主にウイルスが鼻やのどに感染して起こる、いわゆる「鼻かぜ」です。英語では common cold と呼ばれ、上気道(鼻からのどにかけての空気の通り道)の軽い感染症とされます(MedlinePlus)(CDC)。原因となるウイルスは200種類以上あり、なかでもライノウイルスが多いとされます(MedlinePlus)(CDC)。一年中かかる可能性があり、大人でも年に何回かかかるのはめずらしくありません(CDC)。
主な症状
- 鼻水、鼻づまり、くしゃみ
- のどの痛み、せき
- 頭痛、軽い体の痛み
- 発熱(年長の子どもや大人では、多くは微熱程度)
症状は感染して数日のうちに出て、2〜3日目ごろにいちばん強くなることが多いとされます(CDC)(MedlinePlus)。
原因・うつり方
感染した人のせきやくしゃみのしぶきを吸い込んだり、ウイルスのついた物に触れた手で目・鼻・口をさわったりすることでうつります(CDC)(MedlinePlus)。免疫の働きが弱い人や、ぜんそくなど呼吸器の病気がある人は、気管支炎や肺炎などの合併症を起こしやすいとされます(MedlinePlus)。ほかにも中耳炎や副鼻腔炎、ぜんそくの発作、心臓や肺の持病の悪化につながることがあります(CDC)。
治療
治療
かぜそのものを治す薬はなく、つらい症状をやわらげながら自然に治るのを待つのが基本です(MedlinePlus)。かぜはウイルスが原因のため、細菌に効く抗菌薬(抗生物質)は効きません。不要な抗菌薬は副作用の原因にもなるため、肺炎など細菌による合併症が起きた場合などに限って使われます(CDC)(MedlinePlus)。
日常生活の注意・セルフケア
医療機関を受診した場合は、その指示を優先してください。
- しっかり休み、水分を十分にとる(MedlinePlus)(CDC)
- 清潔な加湿器などで空気をしめらせる(MedlinePlus)(CDC)
- 生理食塩水の点鼻やスプレーで鼻を通りやすくする。小さな子どもは鼻吸い器で鼻水を取る(CDC)(MedlinePlus)
- ぬるめの塩水でうがいをする(MedlinePlus)
- せきには、1歳以上ならはちみつが役立つことがあります。1歳未満の赤ちゃんにはちみつを与えてはいけません(CDC)。
市販のかぜ薬や解熱鎮痛薬を使うときは、説明書をよく読みます。かぜ薬には解熱鎮痛成分が入っていることがあり、別の痛み止めを重ねて飲むと量が多くなりすぎるおそれがあります(MedlinePlus)。子どもにかぜ薬を使う前には、医師や薬剤師に相談してください。子どもや10代にはアスピリンを使わないこととされています(MedlinePlus)。
経過と生活
予防
- せっけんと水でこまめに手を洗う(MedlinePlus)
- 洗っていない手で目・鼻・口をさわらない(MedlinePlus)
- 具合の悪い人とはコップや食器を共用しない(MedlinePlus)
- よく触れる場所を掃除する(MedlinePlus)
- せきやくしゃみはティッシュで覆い、そのあと手を洗う。具合が悪いときは家で休む(MedlinePlus)
かぜを防ぐワクチンはありません(MedlinePlus)。
経過
多くの場合、1〜2週間ほどで良くなります(MedlinePlus)。せきなどが少し長く残ることもありますが、長引く・ぶり返すときは上の「受診の目安」を参考にしてください。
耳鼻咽喉科で扱うほかの病気
出典
MedlinePlus「Common Cold」 / CDC「About Common Cold」 / CDC「Common Cold: Treatment」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。