病気の解説
自己炎症性疾患
受診の目安
自己炎症性疾患では、発熱が1日から1週間程度続き、関節痛や皮疹、腹痛、口内炎といった症状が1年に3回以上繰り返されるケースがあります。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、小児科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。
基本
概要
自己炎症性疾患は、周期的に炎症が繰り返される病気の総称です。広い意味ではベーチェット病や成人スチル病、痛風なども含まれ、狭い意味では家族性地中海熱やVEXAS症候群など遺伝子の変化と関連する疾患を指します。現在は新しい疾患が次々に見つかっており、当科では16歳以上の自己炎症性疾患を診療しています。代表的な疾患としてベーチェット病、成人スチル病、家族性地中海熱、VEXAS症候群、PFAPA症候群などがあります。
主な症状
発熱が1日から1週間程度続き、関節痛や皮疹、腹痛、口内炎といった症状が1年に3回以上繰り返されるケースがあります。感染症や悪性腫瘍、他の炎症性疾患を除外する必要があります。炎症が起きていると血液検査でCRPや白血球が上がることが多く、炎症が落ち着くと正常に近づくことが多いです。自己抗体は陰性であることが多いです。家族性地中海熱など一部の疾患では遺伝子検査が保険適用になることがありますが、成人では遺伝子診断だけで病名が確定することは少ないです。受診時には症状が消えていることが多いため、1か月程度の体温日誌や症状の記録、写真などを準備して来られると診断の参考になります。なお部位の腫れや発疹の特徴は疾患ごとに異なることがあります。
検査と診断
診断
疾患ごとに診断の方法は異なりますが、発熱・関節痛・皮疹・口内炎などの繰り返しと、炎症反応の変動を確認することが重要です。家族性地中海熱の診断にはコルヒチンの効果が参考になります。遺伝子検査は成人の自己炎症性疾患の診断に必須ではありません。VEXAS症候群ではUBA1遺伝子の変異を調べることが必要ですが、現時点では保険適用外で研究目的の検査となる場合があります。
治療
治療
多くの自己炎症性疾患ではコルヒチンや消炎鎮痛剤を用います。発作の前兆を感じたときにはステロイドを頓服として15〜20mg使うことがあります。炎症が続く場合には免疫抑制剤を使うこともあります。ベーチェット病では抗TNF抗体(インフリキシマブやアダリムマブ)やPDE4阻害剤のアプレミラストが保険適用です。成人スチル病ではIL-6受容体抗体のトシリズマブが使用できることがあります。家族性地中海熱など一部の疾患は特定疾患として医療費の助成対象になることがあり、家族性地中海熱ではIL-1βを阻害するカナキヌマブが使われることがあります。
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出典
参考: 自己炎症性疾患の診断と治療法について | 横浜市立大学附属病院(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。