病気の解説
胸郭不全症候群
受診の目安
胸郭不全症候群では、多くの場合、疼痛や外見的な訴えはなく、主に両親からの体幹の変形に関する訴えが見られます。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、小児科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
胸郭不全症候群は、乳幼児期に胸郭の発育が不十分になるさまざまな疾患を含む病気です。この疾患の発生頻度を調べることは難しいですが、2008年から2010年にかけての調査では、先天性疾患が25名確認され、発生率は0.0138%とされています。手術が行われるケースの多くは10歳以上の患者であり、10歳以下の患者の手術は150〜200例以下と予想されています。
主な症状
胸郭不全症候群の症状は、特に10歳以下の小児では目立たないことが多いです。多くの場合、疼痛や外見的な訴えはなく、主に両親からの体幹の変形に関する訴えが見られます。脊柱や胸郭の変形が進行すると、体幹のプロポーションに乱れが生じ、背部痛や呼吸困難が現れることもあります。さらに、胸郭の変形が悪化すると、体動時の息切れや睡眠時の呼吸障害が見られることがあります。
検査と診断
検査
胸郭不全症候群の診断には、脊柱や胸部のX線撮影が用いられます。特に未成熟な状態での胸郭や脊柱の変形を確認することが重要です。診断は、肋骨の先天的な異常や進行性の脊柱変形の有無に基づいて行われます。呼吸機能検査や6分間歩行検査も行われ、正常範囲を大きく逸脱する場合には診断の参考になります。
治療
治療
胸郭不全症候群の治療は、原疾患の治療が基本です。呼吸機能障害がある場合は、リハビリや在宅酸素療法、補助呼吸などが行われます。10歳未満の患者には、成長を考慮しつつ手術治療が計画されますが、5歳以下では経過観察が重視され、矯正ギプス治療や装具治療も検討されます。進行性の症例には手術が行われることがあります。
経過と生活
合併症
胸郭不全症候群の治療にはいくつかの合併症が伴うことがあります。保存的治療では呼吸機能障害が改善されないことがあり、ギプス治療では褥瘡や呼吸機能の悪化が見られることがあります。手術治療では、神経障害や感染、呼吸機能の悪化などのリスクがあります。
経過・予後
胸郭不全症候群の予後は、未治療や高度に悪化した場合には改善が期待できないことがあります。特に早期発症側弯症では、死亡率が一般人口の3倍高いとされる報告もあります。成長温存手術の効果については、まだ明確なガイドラインが存在しないため、慎重な判断が求められます。
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出典
参考: 小児慢性特定疾病情報センター(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。