病気の解説
類上皮肉腫
受診の目安
類上皮肉腫では、通常型は若年層の四肢に現れやすい無痛性の小結節として発症します。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、がん治療科(腫瘍内科・外科)を受診してください。
基本
概要
類上皮肉腫は、まれなタイプの軟部肉腫です。腫瘍を構成する細胞は上皮様の特徴を示し、WHO分類では分化の方向性が不明な“tumor of uncertain differentiation”に分類されます。臨床的には通常型と近位型に分けられ、それぞれ臨床像に差があります。
主な症状
通常型は若年層の四肢に現れやすい無痛性の小結節として発症します。増大は緩やかで、皮膚へ浸潤して潰瘍を作ることがあります。腫瘍は筋膜や腱に沿って浸潤し、複数の硬い結節を形成することもあり、腫瘍の境界がはっきりしないことがあります。近位型は通常型よりやや高齢層に好発し、殿部・鼠径部・陰部・骨盤・腋窩など深部の部位に生じやすく、深部発生で浸潤性が強いとされます。早期のリンパ節・遠隔転移が起こりやすいとの知見もあります。
原因
IN I I 遺伝子の変異・欠失により免疫染色で核内発現が消失することが多く、腫瘍発生と関連が指摘されています。EZH2などの(PRC2)とSWI/SNF複合体の関係性が関与していると考えられています。
病態
_INI1_(SMARCB1)の欠失が特徴的で、EZH2を含むPRC2機能が相対的に優位になることで細胞のがん化に関与すると考えられています。
検査と診断
診断
診断は他の軟部肉腫と同様に生検を行い病理組織学的に確定します。上皮マーカーのケラチンや EMA が陽性となることが多く、CA125が陽性になる症例も報告されています。分子病理学的には INI1 の核内染色性が消失する所見が重要です。
治療
治療
治療の基本は病変の完全切除(広範切除)。リンパ節転移を来す可能性があるため、リンパ節生検を行い転移の有無を確認します。完全切除不能例では症状緩和・延命を目的とした抗がん剤治療が行われ、ドキソルビシン・エリブリンなどが用いられることがあります。EZH2阻害剤が今後の選択肢として検討されています。
使われる薬
抗がん剤としてドキソルビシン、パソパニブ、エリブリン、トラべクテジンなどが使用されることがあります。EZH2阻害剤の使用が期待されています。
経過と生活
経過・予後
5年生存率は約67%と報告されています。近年は治療の進展により状況が変化する可能性があります。
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出典
参考: 類上皮肉腫 | 国立がん研究センター希少がんセンター(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。