病気の解説

骨転移

まず相談する診療科がん治療科(腫瘍内科・外科)
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緊急性の高い症状

がんの方で、次のような症状が出たときは、短時間のうちに悪化することがあるため、様子を見ずにすぐに医療機関を受診してください(かかっている病院へすぐ連絡を)。

  • 脚がしびれる、脚の感覚が鈍い
  • 脚が動かしにくい、脚に力が入らない
  • 尿意や便意を感じない、尿や便が出せない

出典:広島県(広島県がん診療連携協議会)「転移性脊髄圧迫」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

骨転移は、がんが骨に広がった状態で、がんの診断を受けている方に起こります。乳がん・前立腺がん・肺がんなどは骨に広がりやすいとされています。次のようなときは、がんの治療を受けている主治医の病院に早めに相談してください。

  • 背中や腰、手足などの骨の痛みが続く、強くなってきた
  • 小さなきっかけで骨折した、骨折が疑われる痛みがある

背骨の骨転移では、骨折や神経の圧迫によって強い痛みや手足のまひが起こることがあり、早めの治療が大切です。

症状だけで原因は判断できません。治療中の方は、自己判断で治療を中断しないでください。

出典:広島県(広島県がん診療連携協議会)「転移性脊髄圧迫」、国立病院機構 神戸医療センター「整形外科」、米国国立がん研究所(NCI)「Metastatic Cancer」

基本

概要

骨転移とは、がんの細胞が血液に乗って骨髄へ移動し、骨の中で増える状態のことです。正式には転移性骨腫瘍と呼ばれます。前立腺がん・乳がん・腎臓がん・肺がんなどからは特に転移しやすいとされ、脊椎・大腿骨・骨盤・肋骨などに多くみられます。骨転移そのものに自覚症状がないこともありますが、進行すると痛みや病的骨折、神経症状が現れることがあります。治療は、痛みや骨折・神経症状の予防・改善を目的として、放射線治療・薬物治療・手術が行われます。

主な症状

初期には自覚症状がないこともありますが、腫瘍が大きくなると痛みが生じます。骨が脆くなると些細な刺激で骨折することがあり、脊椎にできた場合には神経を圧迫してしびれや麻痺、排泄の変化といった神経症状が現れることがあります。骨転移により血液中のカルシウムが上がる高カルシウム血症になることもあります。

原因

骨には骨芽細胞と破骨細胞という細胞があり、骨の新陳代謝をつかさどっています。がん細胞が血液で骨へ届くと、破骨細胞の働きが活発になりバランスが崩れ、がん細胞は壊れた骨から栄養を得て成長し、骨転移が進みます。

病態

骨転移の進行は、破骨細胞が活発になることで、骨が溶けて弱くなることや、腫瘍の成長に伴う影響が関係します。これにより痛みや骨折、神経症状が生じやすくなります。

検査と診断

診断

骨の状態を確かめるため、X線・CT・MRI・PETなどの画像検査を行います。必要に応じて全身の骨の状態を詳しく見る骨シンチグラフィも使われます。血液検査ではカルシウム値や骨の代謝マーカーを調べますが、骨転移の確定には画像検査が用いられ、腫瘍マーカーの定期チェックも補足的に行われることがあります。

治療

治療

治療はがんの進行度や日常生活への影響、全身状態を見て決めます。薬物治療・放射線治療・手術の組み合わせで、痛みの緩和や骨折の予防・神経症状の改善を目指します。

使われる薬

骨転移では、抗がん薬やホルモン療法が適用されることがありますが、効果が出るまで時間がかかる場合があります。痛みの緩和を重視して、ビスホスホネート系製剤(例としてゾレドロン酸)や抗RANKL抗体(デノスマブ)を用いることがあります。

がん治療科(腫瘍内科・外科)で扱うほかの病気

国家試験での出題

医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。

出典

参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:広島県 がん情報ネット「転移性脊髄圧迫(MSCC)」 / 国立病院機構 神戸医療センター 整形外科(院内資料) / 米国国立がん研究所(NCI)「Metastatic Cancer: When Cancer Spreads」(2026-10-13 確認)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。