病気の解説
West症候群
受診の目安
West症候群の症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、脳神経内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
West症候群は、シリーズ形成性の発作(婉曲的に短時間の四肢の攣縮を伴う発作)、脳波でのヒプスアリスミア、発達の停止や退行を3つの主徴とするてんかんの型です。発症のピークは生後3~11か月で、2歳以上の発症は稀とされています。発作は覚醒直後に起こり、約5~40秒程度の短い時間で繰り返されることがあります。発達経過や臨床像には個人差があります。
主な症状
West症候群の主な3つの特徴は、発達の遅れや退行、ヒプスアリスミアを伴うてんかん発作、シリーズ形成性の発作です。発作は主に生後早期に現れ、両手や体幹の急な動きが見られることがあります。発作のタイプは屈曲型・伸展型・混合型・非対称型に分けられます。これらの情報は、発症年齢や発作の性質とともに診断の手がかりとなります。
原因
West症候群の原因は多様で、発症前には正常で後に脳画像などの検査で異常が認められないケースもあります。原因として新生児期の酸素不足や染色体異常、先天奇形、脳血管障害、結節性硬化症、未熟児の脳白質病変、出血などが挙げられます。遺伝子変異としてARX、STK9/CDKL5、SPTAN1、STXBP1などが報告されています。特定の症候としてAicardi症候群があり、女児で脳梁欠損や多発性網膜異常を伴います。
病態
ヒプスアリスミアは発作間の間欠期に見られることが多く、覚醒時に出現しやすく、睡眠段階によって出現の程度が変わると説明されています。発作の発生は脳波の異常と関連づけて考えられることが多く、非けいれん性発作重積症として解釈されることもあります。
リスク因子
特定の年齢層(生後3~11か月)が発症のピークとされ、遺伝性の要素が関与する場合もあるとされています。Aicardi症候群のような特定の病型では女児に多く見られることがあります。
検査と診断
検査
脳波検査はヒプスアリスミアを含む発作間欠期や発作時の特徴を評価します。発作間欠期にはヒプスアリスミアが出現することがあり、覚醒時に比べ睡眠時に出現が増えることも報告されています。発作時には速波群や高振幅徐波などの変化が見られることがあります。
診断
診断は、シリーズ形成性の発作、ヒプスアリスミアを含む脳波所見、精神運動発達の停止・退行の3主徴を組み合わせて行われます。発症年齢のピークや発作の特徴、検査から総合的に判断します。
治療
治療
治療として第1選択薬はACTH療法ですが、日本では副作用の少ない薬剤の使用やゾニサミド、バルプロ酸、クロナゼパム、ビタミンB6大量療法なども試みられます。ACTH療法は少量療法として行われることもあります。場合により切除できる脳の局所的な異形性があるときは外科治療が検討されることがあります。
経過と生活
合併症
短期的には発作の軽快が見られる場合もありますが、長期的には Lennox-Gastaut症候群へ移行することがあるとされ、長期予後としててんかんが持続するケースもあると説明されています。精神遅滞や自閉症の合併が高率であるとも述べられています。
経過・予後
短期的には治療により発作が軽快するケースが多いものの、その後 Lennox-Gastaut症候群へ移行する場合があり、長期的にはてんかんが持続することもあります。知的機能や自閉症スペクトラム障害の合併に影響があるとされています。
その他
初期症状
早期の特徴として、生後3~11か月の時期に発作が出現することが多いと説明されています。発作は覚醒直後に始まることが多く、短い時間で繰り返されるのが特徴です。発達の遅れや退行も3つの主徴の一つとして挙げられます。
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出典
参考: 小児慢性特定疾病情報センター(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。