病気の解説
先天性プロテインS欠乏症
受診の目安
先天性プロテインS欠乏症では、新生児・乳児では脳梗塞や出血、水頭症、硝子体出血、電撃性紫斑病などの症状がみられることがあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、小児科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
先天性プロテインS欠乏症は、血液を固まりにくくする働き(抗凝固)に関わる蛋白質Sが遺伝的に不足している病気です。日本人の小児ではPC欠損やAT欠損とともに遺伝性血栓症として知られており、思春期には深部静脈血栓症を、重症型では新生児に脳梗塞や出血などを起こすことがあります。欠乏は常染色体優性遺伝で、保因者である両親から子へ遺伝することがあります。
主な症状
新生児・乳児では脳梗塞や出血、水頭症、硝子体出血、電撃性紫斑病などの症状がみられることがあります。学童・思春期では下肢の深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症の発生が見られる場合があります。成人女性では習慣性流産の原因の一つとなることがあります。
検査と診断
診断
遺伝子診断が必要となることがあり、PC(PROC)、PS(PROS1)、AT(SERPINC1)遺伝子の欠乏症を持つ人の両親は保因者である場合が多いとされています。新生児・小児期は診断が難しい要因があるとされています。
治療
治療
急性期には血栓を溶かす治療や外科的な血栓除去が行われることがあり、再発予防には抗凝固療法が用いられることがあります。小児では治療法の情報が限られており、欠乏する蛋白Cや蛋白S、抗トロンビンの欠乏症に対して特定の製剤が使用されることがあります。
経過と生活
経過・予後
肺血栓塞栓症や電撃性紫斑病は適切な治療が早期に行われなければ致死的となることがあります。脳梗塞・出血をきたすと神経学的後遺症が残る場合があり、重度では日常生活に支障が生じることがあります。硝子体出血では失明することもあります。長期管理が必要になることがあります。
小児科で扱うほかの病気
出典
参考: 先天性プロテインS欠乏症 概要 - 小児慢性特定疾病情報センター(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。