病気の解説
急性肝不全(昏睡型)
緊急性の高い症状
黄疸に加えて、意識がもうろうとする・異常な言動・あざや出血が増えるときは、ただちに救急(119)を要請してください。
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
急性肝不全(昏睡型)では、特徴的な臨床像は、精神状態の変化と黄疸です。症状が強い・急に悪化する・なかなか治らないときは、早めに消化器内科を受診してください。気になるときは放置せず相談してください。
基本
概要
急性肝不全は、肝臓の機能が急に低下する状態です。脳症を伴うことがあり、黄疸や凝固機能の異常などが見られる場合があります。しばしば多臓器に影響を及ぼし、状態の悪化は急速に進むことがあります。出血などの合併症を含む重篤な経過になることもあるため、集中治療が検討されます。
主な症状
特徴的な臨床像は、精神状態の変化と黄疸です。倦怠感や食欲不振など非特異的な症状もあり得ます。脳浮腫の徴候には意識障害や呼吸・循環の異常が伴うことがあります。脈拍や血圧の変動、感染症の有無により症状が変わることもあります。
原因
本症の原因や機序はしばしば不明ですが、肝臓の機能障害が起きることが前提です。慢性肝疾患がなく急性に起こる場合が多く、薬物や毒性物質、肝炎などの要因を調べることがあります。
病態
肝臓でのビリルビンが高くなることや、凝固因子の合成障害がみられることがあります。肝機能の低下に伴い、腎機能障害や脳症、さらには門脈大循環性脳症が生じることがあります。腎機能障害は急性腎障害として現れることがあり、尿中ナトリウムやナトリウム排泄の変化が見られることもあります。
検査と診断
検査
診断には、肝機能の指標(ビリルビン・肝酵素・INR)や意識状態の変化、原因を探る血液検査が用いられます。慢性肝疾患の有無や合併症の有無を評価する検査も行われます。
診断
慢性肝疾患の既往がなく、INRが1.5以上で脳症の臨床像がある場合に急性肝不全が疑われます。肝疾患の有無や急性の代償不全があるかどうかで、急性肝不全とacute-on-chronic liver failureを区別します。
治療
治療
治療は集中治療を中心とした支持療法です。薬剤の使用を控えるか、必要な場合はできるだけ低用量にします。肝移植が可能な施設での治療が推奨され、症状の悪化に備えて早期搬送が検討されます。アセトアミノフェン中毒にはN-アセチルシステインが用いられることがあります。
経過と生活
経過・予後
予後の予測は難しいことが多く、脳症の程度・年齢・INRの上昇・原因などが影響します。個別の予後予測は難しいとされています。
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出典
参考: MSDマニュアルプロフェッショナル版(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。