病気の解説

有機酸代謝異常症

まず相談する診療科内分泌・代謝内科
この解説の項目7項目

受診の目安

有機酸代謝異常症では、一般的には、有機酸が体内に過剰にたまることで代謝性アシドーシスや高アンモニア血症が起こり、嘔吐、哺乳力の低下、呼吸障害、けいれん、意識障害などが発作のように現れます。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、内分泌・代謝内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。

基本

概要

有機酸代謝異常症は、有機酸と呼ばれる物質が体の中に過剰に貯まることで、さまざまな症状を起こす先天性の病気の総称です。小児慢性特定疾病に指定されており、代表的な病気としてはメチルマロン酸血症やプロピオン酸血症、イソ吉草酸血症などがあります。多くの場合、生まれてすぐから発作が起こり、嘔吐やけいれん、意識障害などが現れることがあります。発達や発育の遅れがみられることもあり、重症の場合は命に関わることもあります。

主な症状

病気の種類によって症状は異なります。一般的には、有機酸が体内に過剰にたまることで代謝性アシドーシスや高アンモニア血症が起こり、嘔吐、哺乳力の低下、呼吸障害、けいれん、意識障害などが発作のように現れます。多くの場合、発達や発育の遅れがみられることもあります。強い体臭や尿の臭い、難治性の湿疹、尿路結石、貧血、腎臓や心臓の機能低下、膵炎、骨格筋の異常など病状によりさまざまな症状が現れることがあります。

原因

有機酸代謝異常症は、アミノ酸の代謝に必要な酵素が生まれつきうまく働かないことが原因で、これらの酵素をつくる遺伝子の異常が関係しています。すべて先天性の病気です。

検査と診断

検査

新生児マススクリーニングによって有機酸代謝異常症の多くが疑われますが、発症が早い場合にはこの検査より前に症状が出ることもあります。診断確定には、血液検査・尿検査で有機酸のパターンを調べ、アシルカルニチンの濃度も参考にします。さらに遺伝子検査、酵素活性測定、培養皮膚線維芽細胞を用いた機能解析など特定の検査が行われます。頭部MRI検査も神経症状の評価や診断の補助、治療効果の評価、長期予後の予測に用いられることがあります。

診断

診断の確定には遺伝子検査や酵素活性測定、培養皮膚線維芽細胞を用いた機能解析などの特殊な検査が行われます。新生児マススクリーニングでアシルカルニチンの濃度を調べることも診断の手がかりになります。

治療

治療

治療の中心は対症療法と生活の管理です。具体的には、体内に貯まる有機酸の排泄を促したり、有機酸の産生を抑制する薬物療法、タンパク質摂取を減らして有機酸の元となるアミノ酸を制限する食事療法などを生涯続けることがあります。感染などをきっかけとした代謝クリーゼは重篤になることがあるため、迅速な対応が必要です。肝臓での代謝が中心の病気のため、治療が難しい場合には肝臓移植を検討することがあります。

内分泌・代謝内科で扱うほかの病気

出典

参考: 有機酸代謝異常症について | メディカルノート(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。