病気の解説
未熟児網膜症
受診の目安
未熟児網膜症は、早く生まれた赤ちゃんの目の奥(網膜)の血管がうまく育たずに起こる病気で、進むと網膜剥離から重い視力障害につながることがあります(国立成育医療研究センター)(NEI)。見た目で分かる症状がないため、早く生まれた赤ちゃんのうち未熟児網膜症になりやすい赤ちゃんは、目の専門医による目の奥の検査(眼底検査)を受け、その後も医師の指示に合わせて検査をくり返します(NEI)。
- 眼科の検査や再検査の予定は、退院の前に確認し、必ず受けてください(NEI)。
- 目が揺れる・おかしな動きをする、物を目で追わない、瞳(ひとみ)が白っぽく見える、人の顔が分かりにくい様子があるときは、眼科に相談してください(NEI)。
- 未熟児網膜症にかかったことがある子どもは、のちに網膜剥離・近視・弱視・斜視が起こりやすいため、成長してからも定期的に眼科を受診してください(NEI)。
診療は眼科が中心で、入院中は眼科と新生児科が連携して診ます(国立成育医療研究センター)。症状だけで病名は判断できません。
出典:国立成育医療研究センター「未熟児網膜症」、米国国立眼研究所(NEI)「Retinopathy of Prematurity」
基本
概要
未熟児網膜症は、早産児に見られる眼の病気です。特に、出生時の体重が約1500グラム未満の赤ちゃんや、30週未満で生まれた赤ちゃんに多く発生します。この病気は症状がないため、眼科医による眼の検査が重要です。
検査と診断
診断
未熟児網膜症の診断は、眼科医が眼の奥を詳しく調べることで行われます。特に、早産児に対しては、出生後1~3週間ごとに眼の検査が行われ、網膜の血管の成長が終わるまで続けられます。重い網膜症を持つ乳児は、生涯にわたり年に1回の眼科検診を受ける必要があります。
治療
治療
未熟児網膜症が重い場合、レーザー光凝固術という治療法が用いられます。この方法では、レーザー光を使って異常な血管の成長を止め、網膜剥離や視力障害のリスクを減らします。また、ベバシズマブという薬を注射することもあります。網膜が剥離した場合には、手術で網膜を元に戻すことがあります。
経過と生活
予防
未熟児網膜症を予防するためには、酸素を必要とする早産児の酸素レベルを注意深く監視し、必要な量だけを投与することが大切です。パルスオキシメーターを使って、血液中の酸素レベルを測定する方法もあります。
経過・予後
未熟児網膜症は多くの場合、軽度で自然に治ります。しかし、出生時の体重が約1kg未満の赤ちゃんの中には、重度の網膜症が進行し、視力障害を引き起こすことがあります。治癒した場合でも、近視や斜視、弱視などの眼の問題が起こるリスクが高まります。
小児科で扱うほかの病気
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:国立成育医療研究センター「未熟児網膜症」 / National Eye Institute (NEI)「Retinopathy of Prematurity」(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。