病気の解説

特発性血小板減少性紫斑病

別名:免疫性血小板減少性紫斑病、急性特発性血小板減少性紫斑病、慢性特発性血小板減少性紫斑病

まず相談する診療科血液内科
関係する症状出血が止まりにくい
この解説の項目8項目

緊急性の高い症状

押さえても止まらない出血があるときは、すぐに医療機関を受診してください。

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

次のようなときは、医療機関(血液内科、こどもは小児科など)に相談してください。

  • ぶつけた覚えがないのに、皮膚に小さな赤い点や紫色のあざがよくできる
  • 鼻血や歯ぐきからの出血をくり返す
  • 便に血が混じる・黒い便が出る、尿の色が赤っぽい・茶色っぽい
  • 月経の出血が多い、止まりにくい
  • 健康診断などの血液検査で血小板が少ないと言われた

すでに治療中の方は、出血が増えたときは主治医に連絡し、痛み止めや解熱剤を使う前に相談してください。自己判断で治療を中断しないでください。症状だけで病名は判断できません。

出典:難病情報センター、NHLBI(米国国立心肺血液研究所)

基本

概要

特発性血小板減少性紫斑病は、免疫が血小板を攻撃して減少させる病気です。血小板が減ると、皮膚の出血(斑状出血・点状出血)が現れやすく、歯ぐきからの出血や鼻血、尿・便の出血などが起こることがあります。症状の現れ方は人それぞれで、場合によっては無症状のこともあります。慢性になると疲労を感じることがあります。

主な症状

血小板が減ると、皮膚に赤色や紫色の斑点(斑状出血)や、打撲程度のちいさな出血(点状出血)がみられることがあります。歯ぐきからの出血、便や尿に血が混じること、鼻血や月経が多くなることもあります。出血が止まりにくくなる場合もあります。

検査と診断

診断

血小板の数を調べる検査を含む血液検査が診断に使われます。血小板が基準より少なく、赤血球・白血球の数が同様に減っていなければ免疫性血小板減少症の疑いがあります。感染や薬の影響など、ほかの原因が否定されることが診断の手がかりになります。必要に応じて骨髄の組織を調べることもあります。血小板減少を起こす別の病気(TTPやHUS)を見分けるには顕微鏡検査が役立ちます。

治療

治療

治療にはコルチコステロイドや免疫グロブリン静注、血小板の減少を抑える薬剤、免疫抑制薬などが用いられます。場合によっては脾臓の摘出、あるいは血小板を補う血小板輸血が行われることがあります。小児では治療後に回復するケースが多い一方で、成人では回復が難しい場合もあります。薬としてはトロンボポエチン受容体作動薬やリツキシマブ、アザチオプリン、ミコフェノール酸などが使われることがあります。

使われる薬

治療に使われる薬にはコルチコステロイド、免疫グロブリン静注、リツキシマブ、アザチオプリン、ミコフェノール酸などが挙げられます。

経過と生活

経過・予後

治療の効果は人により異なり、子どもでは回復することが多いとされています。成人では初年度に回復する人もいますが、長期的には血小板の生産を高める薬剤や追加治療が必要になる場合があります。

特発性血小板減少性紫斑病と関係する症状

症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。

血液内科で扱うほかの病気

国家試験での出題

医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。

出典

参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:難病情報センター 免疫性血小板減少症(指定難病63) / 難病情報センター 免疫性血小板減少症 診断・治療指針 / NHLBI Immune Thrombocytopenia (ITP)(2026-10-13 確認)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。