病気の解説

蕁麻疹

別名:じんま疹、じん麻疹、みみず腫れ、クインケ浮腫

まず相談する診療科皮膚科
関係する症状発疹・皮疹皮膚のかゆみ
この解説の項目9項目

緊急性の高い症状

まれに、のどや気道が腫れて息がしにくくなることがあり、これは救急で対応が必要な状態とされています(MedlinePlus)。特定の食べ物をとったあとに運動して、アナフィラキシーという全身の強いアレルギー反応が起こる例も知られています(日本皮膚科学会)。

  • 息苦しい、ゼーゼーする、のどが締めつけられる感じがある
  • 特定の食べ物をとったあとの運動などをきっかけに、じんましんとともに急に具合が悪くなった

このような場合は、ためらわずに救急車を呼ぶなど、すぐに医療機関を受診してください。

出典:MedlinePlus、日本皮膚科学会

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • かゆみの強いふくらみが毎日のように出たり消えたりをくり返すとき
  • 薬や食べ物をとったあとに出たなど、きっかけに心当たりがあるとき
  • まぶたや唇が腫れることがあるとき
  • じんましんに加えて、だるさ、関節の痛み、発熱があるとき(ほかの病気が隠れていないか調べる必要があるとされます:日本皮膚科学会)
  • 赤みが何日も同じ場所に残る、茶色っぽくなる、表面がガサガサするとき(じんましん以外の皮膚の病気が考えられます:日本皮膚科学会)

相談先は皮膚科です。見た目が似ていてもじんましんではないことがあり、症状だけで病名を決めることはできません。

基本

蕁麻疹とは

蕁麻疹(じんましん)は、皮膚の一部が急に赤くふくらみ、しばらくすると跡を残さずに消えていく病気です(日本皮膚科学会)。とてもありふれた病気で(MedlinePlus)、一生に一度は経験する人が15〜20%いるとされています(日本皮膚科学会)。多くの場合、皮膚にある細胞から出るヒスタミンという物質が、かゆみやふくらみを引き起こします(日本皮膚科学会)。

主な症状

  • ふくらみ(膨疹):赤く盛り上がった発疹で、多くはかゆみを伴い、チクチク感や焼けるような感じのこともあります(日本皮膚科学会)。
  • 大きさや形:ごく小さなものから、手足全体に広がる大きなものまでさまざまで、くっついて体の広い範囲をおおうこともあります(日本皮膚科学会)。
  • 出ている時間:ひとつひとつの発疹は、ふつう数十分から数時間で消えます。半日〜1日ほど続くものもあり、次々と新しく出ると、ずっと出ているように見えることがあります(日本皮膚科学会)。
  • 深いところの腫れ:まぶたや唇などがはれぼったくなる「血管性浮腫」という特殊な型もあります。かゆみは目立たず、消えるまでに2〜3日かかることがあります(日本皮膚科学会)。

原因・なりやすい要因

食べ物や薬に対するアレルギーが原因として知られています(MedlinePlus)(日本皮膚科学会)。ただし、きっかけはアレルギーだけではありません。日本皮膚科学会は、次のようなものを挙げています(日本皮膚科学会)。

  • 食品添加物、ハチに刺される・植物に触れる
  • 細菌やウイルスなどの感染症
  • こする・押さえる、寒さ・暑さ、日光、振動などの物理的な刺激
  • 運動や汗
  • 疲れやストレス

一時的なじんましんは原因が見つかることが多い一方、長い期間毎日のようにくり返すタイプでは、原因が分からないことがほとんどです(日本皮膚科学会)。発症から1か月以内を急性、それ以上続くものを慢性と呼び分けています(日本皮膚科学会)。慢性のものは、夕方から夜に出て翌日の午前中には引く、というリズムをくり返すことが多いとされます(日本皮膚科学会)。

検査と診断

診断

アレルギーが疑われる場合は、血液検査や皮膚に少量の物質を当てる検査で調べることがあります。ただし、検査で陽性でもそれが原因とは限らず、症状や経過と合わせて判断します(日本皮膚科学会)。こすったり冷やしたりといった刺激で出るかを確かめる検査もあります(日本皮膚科学会)。慢性で皮膚以外に症状がない場合は、詳しく調べても異常が見つからないことが多いとされます(日本皮膚科学会)。

治療

治療

  • きっかけを避ける:原因や悪化させる要因が分かれば、それを避けることが治療の第一歩です(日本皮膚科学会)。
  • 飲み薬:ヒスタミンの働きを抑える薬(抗ヒスタミン薬など)が中心で、どのタイプのじんましんにも使われます。塗り薬はかゆみを少し和らげる程度とされます(日本皮膚科学会)。眠気などの副作用が出る人もいるため、気になる場合は医師に相談しましょう(日本皮膚科学会)。
  • 補助的な薬:症状に応じて、ほかの薬が追加されることがあります(日本皮膚科学会)。

軽いものは治療しなくても自然に消えることが多い一方、重い場合は薬や注射が必要になることがあります(MedlinePlus)。

日常生活の注意・セルフケア

薬の使い方や生活の注意は、医療機関の指示を優先してください。

  • 疲れやストレスをためないようにします(日本皮膚科学会)。
  • きっかけに心当たりがある場合は、いつ・何をしたあとに出たかを記録しておくと、受診時に役立ちます。
  • 慢性のじんましんでは、症状が消えても自己判断で薬をやめると再び出ることがあるため、減らし方は医師と相談します(日本皮膚科学会)。

経過と生活

経過

急性のじんましんは、多くが1か月以内に出なくなります(日本皮膚科学会)。原因のはっきりしない慢性のものは、数か月から数年にわたって出たり引いたりすることも珍しくありませんが、症状をうまく抑えられれば、少しずつ薬を減らしてやめられることが多いとされます(日本皮膚科学会)。

蕁麻疹と関係する症状

症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。

皮膚科で扱うほかの病気

国家試験での出題

医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。

出典

日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 蕁麻疹(じんましん)」 / MedlinePlus「Hives」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。